第89回箱根駅伝 日体大30年ぶり総合V 昨年19位からの下剋上
1月2・3日に開催された『第89回東京箱根間往復大学駅伝競走』(箱根駅伝)で、往路を制した日本体育大学が、最後まで首位を譲らず30年ぶり10回目の総合優勝を飾った。過去最低19位でシード権を逃した前回大会から、予選会を経ての”復活劇”を見せつけた。
3日の復路では、山上り5区で区間賞の力強い走りを見せた3年生主将・服部翔大選手に負けじと、4年生が最終学年の意地を見せた。7区・高田翔二選手と8区・高柳祐也選手が、区間2位の快走。一度も首位を譲らぬまま、アンカーの谷永雄一選手へと襷をつないだ。前々大会・10区で4校による熾烈なシード権争いを制した谷永選手。今回は、ユニフォームに刻まれた大学ロゴを突き出して、ゴールイン。名門復活を見せつけた。
歓喜のエッサッサ
襷も途切れ、総合19位に沈んだ前回大会。レース直後、ゴール地点・大手町で涙に暮れるメンバーに、OBや保護者から『泣くんじゃない!』と檄が飛んだ。別府健至監督も、新3年生・服部選手を主将に指名。4年生らはさらなる屈辱を味わった。
そんな昨年の雪辱を果たす様に、今回、大手町の真ん中に響き渡ったのは、日体大の伝統応援『エッサッサ』の音頭だ。陸上部員らは、応援に駆け付けてくれた学生や保護者、OBらに歓喜の『エッサッサ』を披露。半裸で見せた闘志に、盛大な拍手と歓声が贈られた。
山上りの新星・服部選手
下剋上Vの決め手となったのは、2日の山上り5区。4区の木村勇貴選手(2年)から2位で襷を受け取った服部選手は、東洋大・早大を交わし、首位へ。暴風が吹き荒れる箱根路を安定したリズムで刻み、ライバルとの差を広げた。大会3週間前には、「(昨年東洋大エース)柏原選手に負けない走りもできると思う。強い日体大を見せつけたい」と意気込んでいた服部選手。その強さを証明する区間賞の走りで、自身初となるゴールテープを切った。「色々と苦労する部分もあったけれど、みんなで一丸となって頑張ってこれた。本当に良かった」と振り返った。
國學院大シード逃す
「前半で流れを作りたい」としていた國學院大學だが、1区19位と出遅れ、総合14位に。10位までに与えられるシード権を逃した。
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