台風や集中豪雨による水害を防ぐため、奈良町を流れる奈良川(鶴見川水系・全長3470m)の奈良橋―矢剣(やつるぎ)橋区間のルートを変更する工事が6月頃から着工する。現状より川底、高さ、水面幅を広げ、川の流れを変更。完成は2016年度の予定となる。
横浜市は、時間降雨量50㎜に対応できる河川の整備計画を現在市内28河川で進めている。2013年度は、奈良川ほか、13カ所の2級、準用河川の改修工事を予定し、予算に約30億円を計上している。
奈良川は横浜市が管理する準用河川の一つ。治水対策として1980年度から護岸改修工事などを行ってきた。
工事を行うのは、こどもの国線沿いを流れる奈良橋―矢剣橋区間。新たなルートでは、川底3・5mから7・3m、高さ3mから3・3m、水面幅5mから10・6mに拡大され、市が定める時間降雨量50㎜に耐えられる河川とする。
新ルートは真光寺長津田線の下を潜るため、市は道路上に橋梁を新設する。それに伴い、工事期間中に一般車両が通るための仮設道路の設置工事が行われる。護岸整備や橋梁の設置は2014年度以降の着工となる予定。市道路局は、「現状は施工業者との契約を進めている。住民に工程を説明した上で、6月の着工を目指している」と話す。
「川の氾濫、近年はなし」
横浜市道路局によると、奈良川改修事業が始まった1980年度以降、奈良川の浸水や氾濫などの水害は報告されていない。
代々、奈良川沿いに住む鈴木精一郎さんは「最近、川が氾濫したという記憶はないが、地域としてはより安全性を高めてもらいたい」と期待を込める。市道路局は「現状大きな水害は起きていないが、絶対安全とは言い切れない河川環境だった。市民を守るための治水対策を進めていきたい」と話す。今回の工事で奈良川改修工事は完了となる。
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