こどもの国駅前に交番 住民の声、移転を後押し
こどもの国駅から離れた場所にあった「奈良町交番」が地域住民の要望を受け、3月14日に駅前に移転した。名称は「こどもの国駅前交番」に。新設された交番は駅とロータリーの間に位置する。4月11日には開所式が行われる予定だ。
旧交番は奈良北団地の建設に伴う人口増加を理由に、同団地のある奈良町に1975年に設置された。しかし同駅周辺に高層マンションや一戸建ての建設が相次ぎ、同エリアの人口が増えてきた。さらに東急電鉄こどもの国線の通勤線化で駅利用者が増え、近年は駅周辺が街の中心に移り変わった。また、駅から交番が約700m離れていたため、駅利用者が「交番はどこ」と尋ねることも多かったという。
このため、約20年前から「多くの人が見える場所に」と一部住民の間で移転の話が持ち上がっていたというが、具体的に活動が始まったのは約7年前。奈良町連合自治会とこどもの国駅前自治会が協力し、毎月27日の「交番の日」に合わせて駅で警察職員らと防犯の呼びかけなどを行う「移動交番」を実施してきた。09年には移転を求める要望書を青葉区に提出し、区を通して横浜市へ。青葉警察署を通して神奈川県警にも提出された。県警では要望書を受け、市や区と調整し今回の移転に至った。
奈良町連合自治会の関根宏一会長は「駅前に交番ができて、地域の人々が一番喜んでいると思う。まちの人に後押しされてここまでやってきた。交番が多くの人から見える形になり、安全も向上することに心から喜んでいる」と語った。
人口移動で変遷
交番の移動は奈良町周辺で3回目となる。同署によると古くは1922年ごろに住吉神社の前に駐在所があったのが始まり。その後、1975年に旧奈良町交番に移転した。やがて現在の駅周辺に街の中心が移り、今回の駅前移転に。スリーエフこどもの国駅前店の店員は「夜は人通りも少ないので防犯上、安心」と話す。
青葉警察署の橋木拓哉警部補は「今回は地域住民が意思表示をしてくれたので、署としても動きを進めやすかった。警察への期待も高いため、負けず劣らず頑張っていきたい」と話していた。
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