新年の幕開けにあたり、本紙では黒岩祐治知事に単独インタビューを行った。黒岩知事は、ラグビーワールドカップ決勝戦の県内開催決定などの好材料を受け、各種施策を加速させたいとの強い意欲をみせた。(聞き手/熊坂淳・露木敏博)
――まずは2015年の振り返りをお願いします。
「昨年は大きなことがどんどん決まった年だと思います。ひとつは2020年のオリンピックのセーリング競技が江の島に決まったということ。それとともに19年のラグビーワールドカップの決勝戦が横浜国際総合競技場で行われることが決まりました。目前に目標ができたことは非常に大きいですね。
それと、困ったこと、苦しかったこととして箱根山の噴火がありました。人的被害ゼロ、風評被害ゼロを掲げ取り組みを行ってきましたが、昨年11月に噴火警戒レベルが1に戻り、ほっとしています。
もう一つは超高齢社会を乗り越えるための”未病コンセプト”が昨年1年、かなり前進したということ。10月には『未病サミット』を開催し、大成功を収めました」
ラグビーW杯に向け観光戦略進める
――2016年の重点施策をお聞かせください。
「19年、20年という大きな目標ができましたので、そこに合わせ各種施策を進めます。特に19年のラグビーワールドカップに向け、横浜に来られる外国人の方々をどうお迎えするのか。早急に準備しなくてはいけません。宿泊施設をどうするかといったことに加え、観光戦略が重要です。この間、横浜、箱根、鎌倉に次ぐ第4の観光の核を作ろうと言ってきましたが、19年には実際にそこに来ていただける流れを作っていかなければと思っています」
――今年から選挙権年齢が18歳に引き下げられます。
「神奈川県では教育の現場の中でシチズンシップ教育・政治参加教育の一つとして10年度、13年度の2回、全国で唯一、参議院選挙を活用した県立高校全校における模擬投票を実施しています。今年の参議院選挙から18歳の高校生は実際の選挙に参加できますが、彼らを含めた3回目の全校模擬投票を実施します」
――県立がんセンターに重粒子線治療の施設ができましたが、費用が非常に高い現状があります。
「重粒子線治療を受けるには現在、350万円くらいかかります。国に対しては、この治療が”先進治療”であるという枠組みを継続するよう働きかけています。枠組みが外れるといっそうの費用負担が生じてしまうからです。それとともに、この治療を保険診療にしてほしいという要望を行っています。また、それが実現するまでのつなぎとして県が補助金を出すこととしました」
――最後に県民への新春メッセージをお願いします。
「神奈川県は今、追い風が吹いていると思います。19年のラグビーワールドカップ日本開催を勝ち取り、決勝戦が県内で行われるということは、ものすごく大きなことです。県としては、ここに向けていろいろなことを加速させていきます。県民の皆さんにも、明るい気持ちで、いろいろなことをアグレッシブに取り組んでいただきたいなと思います。明るく躍動感ある年にしたいですね」
〈神奈川県後期高齢者医療広域連合からお知らせ〉【75歳以上の方が対象】いざ、健康診査へ!今こそ自分の身体を見つめなおす時 |
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