公職選挙法改正により18歳以上が初めて選挙権を持つ参議院議員選挙を前に、桐蔭学園は6月8日、男子部・女子部の高校3年生、中等教育学校6年生の約1000人を対象に主権者教育として講演会を実施した。
講師を務めたのは桐蔭法科大学院教授で元日本弁護士連合会副会長の久保利英明氏。久保利氏は生徒を前に「なぜ政治が必要なのか」と問いかけ、「自分の自由を保ちながら大勢のほかの人たちと暮らすと、お互いに意見や利害が生まれる。それを調整するのが政治」と説明。また、前回の参院選では国民の40%の投票で選挙区選出の参議院議員の過半数が選任されたことを説明し、民主主義の前提となる「多数決」が「少数決」となっているなど現在の選挙制度についても解説した。
一方、少子高齢化で有権者の高齢者割合が増加し、政治家が高齢者を優遇する「シルバー民主主義」についてもふれ、若い世代が声を挙げる重要性も指摘。最後には「選挙制度が変わることは、政治が変わるきっかけになる」と話し、参院選への参加を呼び掛けた。
「有権者」にとまどい
講演後、初めて選挙権を持つ女子部3年の佐藤華純(かすみ)さん(18)は「何も知らないので無責任に投票するのが怖かった。有権者となることに戸惑いがあった」と話すが、「自分が行くことでほかの若い人も行くようになれば」と感想を語った。また、中等教育学校6年の児玉大河君(17)は「今回は投票できないけれど、マニフェストや候補者の声を聞き、その次の選挙に生かしたい」と話していた。
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