県立白山高校野球部から練習生としてプロ独立リーグ「四国アイランドリーグPlus」の徳島インディゴソックスに先月入団した内野手の森田球斗選手(18)=人物風土記で紹介=が3月1日、卒業式を前に母校を訪問。新天地での活躍を恩師らに誓った。
卒業式前、恩師と再会
「懐かしい。高校のグラウンドに来るのも久しぶりなので」。四国に単身乗り込み、夢に挑む森田球斗選手はそうつぶやくと、昨シーズンまで幾度となく汗を流したグラウンドを見渡した。
小学3年生から始まった野球人生はここ白山高校での3年間で劇的に変化した。一番大きかったのは村田浩明監督との出会いだったという。「どうしようもなかった自分たちに”人として”どうあるべきかをずっと伝えてくれてた」と森田選手は野球部時代を振り返る。
あまり目立つ存在ではなかった森田選手に主将を任せ、チーム運営や仲間との団結を図らせた村田監督。自身もかつて横浜高校で涌井秀章選手(現ロッテ)とバッテリーを組み、03年の春センバツを制した立役者の一人だ。
「球斗はやればもっともっとできる。野球部時代も大変だったが、これからが本当の挑戦だからな」と村田監督が声をかけると、森田選手も嬉しそうに笑顔を見せる。2人が「大変だった」と振り返る3年間は文字通り、困難の連続だったという。
練習方針についていけないなどの理由で、選手が半分以上退部する事態に陥ったことも。森田選手自身も一度主将を降りるなど、チームとして団結し成長していく過程には様々な困難が立ちはだかった。「その都度皆で話し合い、もう一度挑戦したいと奮起してきた3年間だった」と振り返る。森田選手はこの3年間で学んだ最も大切なことは「やっぱり野球が好きだということ。そして、みんながいるから好きになれたんだということ」と言い切る。
その気付きは結果的に次の野球人生の扉を開いた。「何らかの形で野球と関わり続けたい」と決心した森田選手は父親の勧めもあり、独立リーグのトライアウトに挑戦。練習生としてこの春から「徳島インディゴソックス」に入団を果たした。
「地元へ恩返し」胸に
慣れない土地での単身生活は驚きの連続。結果をだし認めてもらえなければ試合への出場も危うい厳しい世界だ。「それでも野球がしたい」。12球団で構成する日本野球機構(NPB)への夢もある。その夢をかなえる事が、これまで支えてきてくれた人たちへの恩返しだと思うようになったという。
「夏の大会では負けてしまったけれど、そんな自分でもプロで活躍できるという事を証明してみたい」。卒業を機に野球から離れざるを得なかった仲間たち、応援してくれている恩師や家族の思いを胸に、プロの世界へと大きく羽ばたく。
〈神奈川県後期高齢者医療広域連合からお知らせ〉【75歳以上の方が対象】いざ、健康診査へ!今こそ自分の身体を見つめなおす時 |
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