慶大生高桑さん 「世界が見えた!」 パラリンピック(陸上100M)狙う
障害者スポーツの最高峰の大会である「ジャパンパラリンピック」の陸上競技大会が先月末、大分県で行われ、女子100M・T44(大腿・下腿クラス)に出場した慶応大学競走部(日吉)1年の高桑早生さん(19)が13秒96の好記録をマークし、同種目の世界ランキング6位に躍進した。来年開催のロンドンパラリンピック日本代表選考会を兼ねた同大会での活躍で、世界への道が広がった。
「初めて13秒台を出すことができてうれしいです」。同種目の日本記録に0・12秒差に迫る自己新記録だった。今年4月の大学入学時から約0・5秒もタイムを縮めるなど、勢いに乗っている。高桑さんは「大学の最高の環境で練習させてもらっています。今は陸上一筋です」と話す。最大の目標であるパラリンピックの代表選考は来年3月。「残りの大会でも全力を尽くしたい」
義足が導いた”生きがい”
高桑さんが義足を使い始めたのは中学1年生の時。足の骨肉腫(骨のがん)のため、左足膝下の切断を迫られたのだ。切らずに生活する方法もあったが、当時行っていたテニスなど『運動したい』との思いからの決断だった。「まだ幼かったので『わけ分からずに』が本音。でも、後悔したことは一度もありません。義足を作って頂いている方に陸上を紹介してもらい、一生懸命取り組めることにも出会えました」と笑顔を見せる。
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