新羽駅前の放置自転車をなくすため、新羽町連合町内会(中山幹雄会長)と新羽駅周辺街づくり協議会(小池裕会長)が、新羽小6年生の絵を同駅前歩道に貼り付ける取り組みを行い、先ごろ完成セレモニーを開いた。放置自転車根絶へ期待が高まっている。
港北区によると新羽駅では、2005年度に540台の自転車が止められるなど、長く放置自転車が問題となってきた。花を植えたプランターを置くなど、協議会らの対策が取られ、2011年度には217台に減ったものの依然として問題となってきた。
こうした事態を受け、2011年に協議会の会議で、大阪で子どもの描いた絵を歩道に貼り付けた結果、放置自転車がなくなったという事例が紹介され、新羽駅でも同様の取り組みを実施することを決めた。
昨年4月に協議会は連合町内会と共に近隣の新羽小学校に協力を呼びかけたところ、学校側も快諾。「あしたのにっぱ」というイメージに基づき、6年生101人が細かいテーマをグループごとで設定。約1カ月をかけて地球を生き物が囲む様子や豊かな自然の絵などが描かれた。完成した50枚の絵は、特殊な専用シートに印刷され、先月、新羽駅前の歩道に貼り付けられた。この取組みを進めるにあたり、両会では、地域住民から寄付を集めたほか、歩道を管理する港北土木事務所からも「実験的な試み」として許可を得ている。
セレモニー当日は、小川浩之港北区長ほか関係者約150人が集まり、新羽小学校らに感謝状と記念品を贈呈した。
参加した児童の一人、山下深桜(みお)さんは、「自転車の駐輪でつまずいている人も見たので、駐輪する人が少なくなって安全な暮らしができると良いですね」と話していた。
広報活動を継続
歩道の絵が完成し、放置自転車は減ったものの、なくならない現状を危惧する声もある。中山会長は地域の協力に感謝を表明しつつ、「せっかく子どもたちが絵を描いたのに、まだ自転車が止められていて悲しい。放置自転車は、新羽だけでなく、他の地域から来て止められているものもあるので、『止めてはいけない』ことを知ってもらうよう活動していきたい」と力を込める。
小池会長は「これから連合町内会と一緒に、この取り組みを知ってもらうよう、地域で積極的に働きかけていくことが大事だと思う」と話す。
![]() 中山会長から新羽小へ賞状が贈られた
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