神奈川県はNPO法人キャンサーネットジャパン(注)と協働し、8月6日から横浜労災病院(小机町)で、乳がん体験者が同病患者とその家族から相談を受ける事業(ピアサポート)を開始した。がん治療は進歩しているとはいえ、患者が抱く不安感は依然大きい。そうした心理的負担を軽減することが目的だ。
相談は毎週火曜日(午前10時30分〜午後3時)に受け付ける。「がんを告知され、誰かに気持ちを聞いてもらいたい」「家族や職場にどう話せば?」などに対し、同NPOで研修を受けた八木智子コーディネーターが面接応対をする。八木さん自身、2年前に乳がんの手術を受けており、その時のつらい体験を生かし、同じ病で苦しむ人の役に立ちたいと、活動を始めた。「傾聴が基本。私の思いを押し付けることしません。その方の気持ちなって一緒に考えることを大切にしています」と八木さんは話す。
5カ所目の開設
県は2010年から、キャンサーネットジャパンとこの事業を展開。これまでに大和市立病院、横須賀共済病院などで行ってきており、今回の労災病院で5カ所目の開設となる。ボランタリー活動支援のため県が設置する「かながわボランタリー活動推進基金21協働事業負担金対象事業」に同NPOが手を上げたことが始まりだ。
県は「セカンドオピニオンや医師の病院の紹介などは行っていません。体験者に話を聞いてもらう場と考えてほしい」と話し、同NPOは「担当医から言われたことで分かりづらいことなどを相談することもできます」と語る。
相談は無料。希望者は総合案内へ直接。問合せは横浜労災病院【電話】045・474・8111まで。
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