区は現在、2016年度から2020年度までの地域保健福祉計画「第3期ひっとプラン港北」を策定しているが、16日、その骨子を発表した。少子高齢化が進行する中、健康寿命を延ばすなど、地域住民自ら課題解決に取り組む重要性を掲げており、今後、区内地区ごとのプランも策定され、今年度中に確定される。
2006年に初めて策定がスタートし、5年毎に見直しを行っている同プランは港北区地域福祉保健計画の愛称で地域住民や関係団体、行政、事業者等が連携して地域の福祉保健課題の解決に取り組み、助けあいや支え合いのある地域づくりを目指している。まず、市の同計画があり、その理念のもと、各区、各地区の計画が策定される。港北区では、区社会福祉協議会と協働して策定・推進されている。
地域特性踏まえ議論
昨年度から連合町内会会長、ケアプラザ所長の代表、医師会会長など12人が所属する「ひっとプラン港北策定・推進委員会」が次期計画についての議論を重ねてきた。
港北区は転出入が活発で、全世帯に占める単身世帯の割合が43・8%(15年3月末現在)で年代に関係なく高く、6歳以下の子どもたちが急増。近隣関係の希薄化も進んでいるなどの現状がある。
16日に発表された骨子では、そうした区の特徴を踏まえ、「誰もが安心して健やかに暮らせるまち 港北」を基本理念におき、前期同様に「ひろがる」「つながる」「とどく」という3つの柱を掲げいてる。
「ひろがる」では、住民と一体になり、地域課題に取り組む企業や団体等が増え、活動が一層効果的に行われることを目指す。さらに、未来を担う子どもたちにもその参加が広がるような地域作りを行う。
「つながる」では、住民の交流や地域活動団体同士の連携を増やす。また、高齢社会を受け、健康づくりの関心が高まるような地域活動の参加のきっかけづくりにも力を入れる。
「とどく」では、相互に見守ることができ、情報や支援が届くような仕組み作りを目指す。
区作成の骨子を受けて、13地区がそれぞれの特性にあった計画を町内会関係者、地区社協関係者、民生・児童委員、保健活動推進員、子ども会の代表、学校の職員、老人クラブなどで構成される地区計画策定委員会が策定する。素案は来年1月に地域住民に公開し、意見を募集したあとに、3月に確定される。
策定された計画の進ちょく状況は、1年毎に同推進委員会と地区計画策定委員会で話し合いが行われ、結果を振り返る予定だ。
横山日出夫区長は「団塊の世代が後期高齢者となる『2025年問題』は、港北区にとっても同様。そんな中、昔ながらのつながりの希薄化は止まらない。『ひっとプラン港北』はこうした現状を鑑み、地域が主体となり、身近な生活問題を解決し、支え合う仕組みとして策定される」と話している。
港北区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|