パナソニック女子陸上部 目指すは世界舞台 吉川、加藤両選手 仕上がり上々
5月20日の東日本実業団選手権大会の5000mで貫録の優勝を果たした吉川美香選手(27)。一方、13日の仙台国際ハーフマラソンで優勝。1時間11分21秒の自己新で頂点に立った加藤麻美選手(21)。勢いのある選手が揃うパナソニック女子陸上部(都筑区佐江戸町)を象徴する活躍だった両選手にスポットを当て、話を聞いた。
五輪に照準
日本選手権1500mでは五連覇の偉業を達成。種目を5000mと10000mに変え、パナソニックのエースとしてさらに躍進中の吉川。20日に行われた第54回東日本実業団陸上競技選手権大会では5000mに出場し、15分33秒48のタイムで優勝し、大会の敢闘賞を受賞した。「6月に控えた日本選手権のイメージづくりという位置づけで臨みました。(合宿先の)ボルダーから帰ってすぐのレースだったのでコンディション的には万全でなかったけどラストでスパートをかけられたことがよかった」と振り返る。
目標は目前に控えているロンドン五輪の出場だ。今は五輪最終選考会となる日本選手権(6月8日〜10日)に向け全精力を注いでいる。「経験がない分、5000mも10000mも自分は挑戦者のつもりで臨む。ライバルが誰かというより自分自身に勝つことだけを考えています」
5000mでは五輪参加のA標準(15分20秒)をクリアしており、10000メートルでもB標準をクリア。「結果を残すだけ」と淡々と語る表情からは順調な仕上がりぶりが窺える。
「今年初めてオリンピックを目指したいと思えるようになりました。コンディションを整えて狙いに行きたい」。一戦一戦着実にキャリアを積み上げてきた吉川が大舞台に向け力強く語る。
自己新で世界ハーフへ
13日に開催された第22回仙台国際ハーフマラソンで優勝した加藤。目標だった世界ハーフマラソン(10月にブルガリアで開催)への出場権をほぼ手中にした。
レースは15Kmまで実力者の宮内宏子選手(京セラ)とのデッドヒートを繰り広げた。「向かい風が強かったが宮内さんの状態をみてロングスパートをかけた」。勝負にこだわり、順位にこだわった大会。タイムは気にしなかったというが、終わっても見れば”自己新”の勲章も。世界ハーフマラソンの日本代表選考会を兼ねた大会だっただけに喜びもひとしお。翌週に出場した東日本実業団大会では10000mに出走し4位となった。「後半がよくなかった。満足はしてません。7月には札幌国際ハーフも控えているので、安定して記録が出せるよう調整していきたい」と前向きだ。
憧れだというチームメイトの吉川選手の存在が大きなモチベーションになっている。成長著しい走りに磨きをかけて、さらなる高みを目指している。
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