かながわ福祉サービス大賞の優秀賞に選出された「フローレンスケアリンクス」の所長 福田 政弘さん 相模原市在住 43歳
経験活かすアイデアマン
○…福祉の現場で取り組まれている先進的な事例を表彰する「かながわ福祉サービス大賞」。区内に事業所を置く工藤建設株式会社の介護事業「フローレンスケアリンクス」が優秀賞を受賞し、11月19日にその表彰と取り組みの発表が行われた。「名誉ある賞をいただけて光栄。みなさんに取り組みを知ってもらうきっかけになれば」。事業創設から1年半。今後の広がりに期待を寄せている。
〇…事業は障害者雇用の促進が目的。知的障害者を雇用し、高齢者施設を清掃する。きめ細かいルール設定や働きやすい環境づくりが評価された。0から事業を開始しただけあって、今回の受賞は感慨深い。「障害を持っていても、雇っている以上は一人の社会人。一人前の仕事ができるよう指導する」と表情を引き締める。とはいえ、障害の度合いは人それぞれ。どんな人でもわかりやすくこなせるように注目したのは「色」だった。事務所には何色もの雑巾が並び、それぞれ拭く箇所で使い分けるように工夫した。仲間とともに知恵を絞って環境づくりを心がけるアイデアマンだ。
〇…福祉に興味を持ったのは26歳で母が亡くなり、家事をこなす機会が増えてきたことから。現在の職に就くまで高齢者施設のヘルパーなどにも従事し、福祉の知識を増やしてきた。地域作業所で勤務したこともあった。高齢者や障害者と接する時に大切にしているのは「どうすれば相手にわかりやすく伝わるか」を考えること。豊富なアイデアを生み出す源は長い経験と、相手の目線で考える思いやりなのだろう。
〇…休日は家族との外出で息抜き。「都筑区は楽しいスポットがたくさんある。家族を連れて遊びに行きたい」と顔を緩ませる。29歳で始めた柔道は2段昇格を目指して練習中だ。「障害者雇用は無限の可能性がある。そのために私たちができることをやる」。衰えないチャレンジャー精神で突き進んでいく。
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