NPO法人「結ぶ」代表、図子俊子さん(川和町在住)は震災以降、毎年3月にセンター北で復興支援イベント「わすれない3・11」を開催している。年に2、3回の被災地訪問で知り合った福島や宮城の人々を招き、講演やもちつき、楽器演奏などの交流を継続。今年3月5日、6日のイベントでは20を超える市民団体が協力し、規模は年々拡大しているという。図子代表は「会員は12人だが、集まってくれる人が沢山いる。それが自慢」と誇らしげに話す。
両親が転勤族で、転居の度に周囲に支えられた経験から「人とのつながり」を大切にしてきた。大学生の頃からボランティアを始め、20年前に都筑区に来てからも加賀原地域ケアプラザでデイサービスの補助などの地域活動に尽力。震災の半年後には市社協のツアーに参加し、岩手県釜石市へがれきの処理に向かった。「被災者に喜んでほしくて」現地に赴いたが、想像を超える惨状に言葉を失った。何とか絞り出した言葉は「皆も被災地に行ってほしい」。
それを機に、自身が代表を務める地域ボランティア団体「つづき楽校」の活動の中で復興支援を開始。現在は同じ志を持つ団体「芽吹きの会」と共同で結成した同法人「結ぶ」で活動を継続する。
被災地の訪問や、放射能を気にせず遊んでもらうために会津など被災地の子どもを横浜に招待するのが主な活動。「『忘れられたくない』が被災者の心情。私たちは忘れないよと伝え続ける」。交流で親しくなった被災者から「親戚以上の存在。私も頑張らなくちゃと前向きになった」と言われ、自分たちの思いが確かに届いていると実感した。
協賛金を募るため、30社以上を訪問。門前払いされる覚悟だったが、応援してくれる企業も多かった。被災者と都筑区民だけでなく、区民同士の絆を結ぶきっかけ作りも担う。「継続が一番大事。私が元気なうちは続けます」と被災地に真っ直ぐな目を向ける。
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