都筑区内で発生する自転車事故を防ぐため、都筑土木事務所は、これまで自転車と歩行者がともに利用していた「自転車歩行者専用道路」と緑道の安全利用に関する実証実験を10月30日から開始した。実験が行われる場所はセンター南、仲町台、北山田駅周辺の3カ所で、来年3月まで行われる見通しだ。
区では都筑中央公園の緑道などを起点に「自転車歩行者専用道路」を整備しており、歩行者や自転車利用者が車道を通らずに、学校や公共施設に行ける「グリーンマトリックスシステム」を導入している。
しかし、人口が増加するにつれ緑道や専用道路の利用者が増え、マナーや危険性について不安の声も上がっていたという。中川中央に住む主婦は「センター南駅前は子どもが多いため飛び出しが怖かった」と駅周辺の危険性を指摘する。
こうした事態を受け実施に至ったのが今回の実証実験。実験では、これまで自転車と歩行者の通行が混在していた道に「自転車通行を誘導する推奨ルート」を整備。また、必要な場所では押し歩きを促す標示も描いている。実証実験は昨年実施した「専用道路」に関する実態調査とアンケートをもとに、行政や自治体関係者らが協議を重ね、商業施設集積地で事故の危険性が高いセンター南駅、歩行者が多い仲町台駅、道が狭い北山田駅の3ヶ所で行われることになった。
センター南駅では、10月30日から路面標示が描かれた。残り2駅周辺の作業も11月中に行われる見通しだ。その後は土木事務所職員による観測調査を行い、路面標示通りに通行されているかを目視で確認する。また、通行人を対象としたアンケートで意識の変化も調査し、センター北駅や他の駅周辺も順次実験を行う予定。
ルールの周知が課題
センター南駅前の路面標示を見た自転車利用者は「表示があると安全性が高まる」と話す一方で、「運転中は足元が見えづらく、気づかない人もいるのでは」と懸念を示した。今年1月から10月の間に区内で発生した人身交通事故は575件。うち自転車に関わる事故は113件で、駅周辺では40件発生している。人通りの多い駅周辺で事故が多発する傾向にあるとみられる。土木事務所の平山実所長は「これまでと環境が変わり戸惑うかもしれないが、安全教室などを開き周知していく。区民の皆様の安心安全のため、互いに思いやりを持って通行してほしい」と話している。
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