市政レポート【10】 課題山積の新市庁舎案に異議 横浜市会議員 大岩まさかず
横浜市では昨年12月から1月に、新市庁舎整備基本構想(案)に関する市民意見募集を行いました。集まった意見提出者は294人で、そのうち反対が最も多く95人で32%を占めました。そのほかは、北仲通南地区案に賛成が81人、現市庁舎のある港町案が35人、分庁案が4人、場所の明記はなくただ賛成が26人といった結果になっています。
市の見解によると、「北仲通南地区での整備案が最適な案」、「北仲通南地区を整備予定地として位置づけ、検討を進める」としています。また、市では「反対・否定的な意見を基本構想案に反映させない」とし、「行政・市会の双方において、新市庁舎を整備するという前提は変わっておらず、整備を根本から見直すような意見を反映することはできない」としています。最も多かった明確な「反対」の声はどこへ行ってしまったのでしょうか。
市民の声 反映を
市の中長期の財政見通しによれば、平成26年度から28年度までの3カ年の一般会計の財政収支赤字は▲1480億円となっており大変厳しい状況です。そんな中、市では31階建の新市庁舎(総事業費1400億円)の整備を進めています。税金を投じる新市庁舎建設を市民議論不在のまま進めて本当にいいのでしょうか。
市庁舎は50年、100年にわたる都市計画のグランドデザインに関わります。ですが、現在の案には2019年以降の人口減少、それに伴う市職員数の減少、道州制・地域主権の流れから来る市役所から各区の分権化などの考えが盛り込まれていないことも問題です。また、市庁舎移転による関内駅前の空洞化を心配する声もありますが、解決策は練られていません。
平成24年度中に基本構想が策定される予定ですが、基本計画は25年度に策定予定となっています。この基本計画案が提示されてからの抜本的な見直しはそう容易ではありません。我々みんなの党横浜市会議員団は、今後もこの新市庁舎建設の問題を最重要課題とし、見直しを求めていきます。
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