厚生労働省などが主催する「第35回全国歯科保健大会」が11月8日に大阪府で行われ、藤井達士(たつひと)さん(69)=柏町在住=が厚生労働大臣表彰を受賞した。昨年6月までの約6年間、横浜市歯科医師会の会長を務めていた藤井さん。行政と連携しながら、市民の歯科保健事業を推進したことが評価された。
同表彰は長年にわたり歯科保健事業に携わり、地域における公衆衛生の向上に著しい功績のあった個人に贈られる。全国で60人と6団体が選ばれ、県内からは藤井さんを含む2人が受賞した。
市歯科医師会の会長当時を振り返り、藤井さんは「市民に対し、どのような歯科保健事業をやればいいのかを考えていた」と話す。そうした中で、市が保健医療分野の施策を総合的に体系づけた「よこはま保健医療プラン2013」の中に、妊娠期や乳幼児期、高齢期などすべてのライフステージを通じて歯科健診を受けることを盛り込んだ。
また、急患や障害者に対応する「横浜市歯科保健医療センター」=中区=のリニューアルに際しては、全身麻酔での治療を可能とするなど、さまざまな事業に取り組んできた。
藤井さんは「今回の表彰は自分一人がもらったのではなくて、一緒に活動した先生方の功績を代表して受けていると思っている」と笑顔で語る。
地域医療が原点
歯科医師としては、「藤井歯科医院」=柏町=を1982年に開業。30年以上、地域住民の健康を口から支え続ける。「患者さんの構成が変わった。昔は子どもが多かったけど、今は高齢者が8割くらい」と開業当時との違いを口にする。現在は患者に対し、口腔ケアや健診について直接説明したり、パンフレットを渡したりと地域から歯科保健事業の一端を担う。藤井さんは「直接行政と関わることはなくなったけど、提案や助言など若い人たちの手助けができれば」と話した。
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