神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
瀬谷区版 公開:2015年7月30日 エリアトップへ

子どもの貧困 市が初の大規模調査 識者集め、連絡会発足へ

社会

公開:2015年7月30日

  • LINE
  • hatena

 子どもの貧困対策に関する具体案をまとめようと、横浜市は数値的な実態把握のための初の大規模調査に乗り出した。7月22日には計画策定に向けた連絡会を発足。市民アンケートや支援団体への聞き取りを踏まえ、調査結果や方針を9月末頃に発表する見通しだ。

30年で1・5倍

 平均所得の半分以下の世帯で暮らす18歳未満の割合を指す「子どもの貧困率」。厚生労働省によると2012年は16・3%で、調査を始めた1985年以降最も高く、OECD(経済協力開発機構)加盟国34カ国のうち25位となっている。

 今回の調査は、子どもをとりまく経済状況を中心に市の実態を把握するのが目的で、8月には6千世帯にアンケートを発送。児童相談所や区役所など公的機関、民間の支援団体への聞き取りは始まっており、来月までに10カ所程度を想定する。市こども青少年局の担当者は「市内の生活保護受給世帯は、2010年4月の1・65%から4年間で1・9%に増えている。子どもが置かれている経済状況は変化しているので、地域ごとに実態を把握して計画に反映させたい」と話す。

 22日に発足した計画策定連絡会には、大学教授や市民団体メンバーら外部委員を含め25人が集まった。来年3月まで会合を5回程度開き、調査方法や分析、計画の方向性について協議していく。

区主体で学習支援

 経済的な生活困窮など支援が必要な家庭に育つ小中学生らを対象に、市は昨年度から「寄り添い型学習等支援事業」を区主体で進めている。勉強を教える教室など各区1カ所以上、計20カ所設け、民間法人らに委託し運営する仕組みだ。

 学習支援では高校進学を目標の一つに掲げており、公共施設などを使い20人程度で行う。同事業の委託を受ける、学習塾等を展開する(株)栄光の担当者は「経済格差の有無は子どもたちが選択できるものではない。未来に向け、自治体は教育事業に一層力を入れてほしい」と期待を込める。

 経済的格差に基づく子どもの貧困は、地域性により異なる。各区の事情等を考慮し、実態に沿った計画づくりを目指して、市は議論を重ねる必要がありそうだ。

瀬谷区版のトップニュース最新6

公式マスコットが決定

国際園芸博覧会

公式マスコットが決定

自然の感情を伝える精霊

3月28日

地域店舗の活性化に一役

瀬谷小5年生

地域店舗の活性化に一役

独自メニューやレシピ本で

3月28日

新社殿、地域に披露

熊野神社

新社殿、地域に披露

催しも再開へ

3月21日

住宅の脱炭素化へ本腰

横浜市

住宅の脱炭素化へ本腰

補助や新制度で普及後押し

3月21日

新聞で商店街の魅力発信

区内小学生

新聞で商店街の魅力発信

こだわりや人柄掘り下げる

3月14日

避難所備蓄に不安も

災害時トイレ

避難所備蓄に不安も

携帯型、1日で尽きる恐れ

3月14日

あっとほーむデスク

  • 3月28日0:00更新

  • 3月14日0:00更新

  • 2月29日0:00更新

瀬谷区版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年3月28日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook