瀬谷町の特別養護老人ホーム「愛成苑」にこのほど、ベトナム人女性2人が介護福祉士候補者として加わった。これは国の経済連携協定(EPA)に基づくもので、2人は同施設で働きながら勉強し、2020年実施の介護福祉士国家試験合格をめざす。
同施設にやって来たのはベトナム人のドアン ティ タイン ホアさん(25)とルオン ティ ラン フオンさん(24)。2人は現地の看護学校を卒業後、1年間の日本語研修を経て、ほかの候補者らと5月に来日。8月から同施設で働いている。
「学生の頃、研修を通して介護の仕事に興味を持った」とホアさん。以前から日本に興味があり、家族の後押しもあったため、日本で介護福祉士として働く道を選んだ。フオンさんも学生時代に介護の仕事を知り、その重要性を実感。「利用者さんに寄り添いたい」という思いで来日した。現在は職員の指導のもと、食事や排泄介助を行うなど、少しずつ仕事を覚えているところだという。ホアさんは「毎日楽しい。日本語はまだ下手だけど、優しく教えてもらっている」と笑顔。さらに、2人は目標としている4年後の国家試験について「合格めざして頑張る。日本で働き続けたい」と意気込んだ。
昨年12月に現地に赴き、就職説明会で2人と面談した平本秀真副施設長は、「介護はサービス業の面があるので、笑顔は大切。2人は特に印象に残った。職員からも現場が明るくなったという声を聞いている」と話し、今後の2人の活躍に期待を寄せた。
EPAの利用
EPAに基づいた外国人看護師や介護福祉士候補者の受入れは2008年度から始まり、インドネシア・フィリピン・ベトナムの3カ国から多数入国している。同施設がEPAを利用するのは初で、「2人を受け入れるにあたりプロジェクトチームを作り、職員一丸となって支える体制を整えている」と平本副施設長。2025年には団塊の世代が後期高齢者となり、介護人材の不足が懸念されている中、外国人介護福祉士らが働きやすい環境づくりが求められている。
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