なでしこ 近賀選手、「金」手に凱旋 家族、地元に優勝報告 疲れ見せない笑顔光る
サッカー女子ワールドカップで世界一に輝いた日本女子代表「なでしこジャパン」の近賀ゆかり選手(27)(DF)が7月20日、故郷の戸塚区に凱旋した。近賀さんは金メダルを手に、激闘の疲れを見せない笑顔で地元へ優勝を報告した。
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近賀選手は午後3時半、両親が営む「寿司雅(すしまさ)」(汲沢町)に到着、父雅志さん(58)、母みどりさん(56)、後援会メンバー数人に迎えられた。葛西光春区長も駆けつけ、祝福の花束を贈呈。2ヵ月ぶりに帰宅した近賀選手は「語るより先に、両親にメダルを手渡しました」「日本の方がこんなにも注目しているとは知らなかったので、成田空港に着いてびっくり。地元の方もずっと応援して下さって、地元って良いものだなとつくづく感じました」と、興奮冷めやらぬ様子で語った。
最も印象に残った試合は、開催国ドイツとの対戦。苦しい状況の中、チーム一丸となって勝ち取った一戦が、メダルへの大きな一歩になったという。「攻撃に参加する場面がなかなか作れなかった点は悔いが残るが、守備面では仲間とカバーし合い、普段以上のプレーができた」と振り返った。
父「夢のよう」
「それはもう、信じられません。自分の娘があの場に立っているなんて。夢のようです。フル出場で、走りきってくれてうれしい」と喜びを語る雅志さん。さっそく、近賀選手の好物である中トロやいくら、納豆巻きなどを握り活躍をたたえたという。
近賀選手はその後、寿司雅が所属し、近賀選手を応援している戸塚東口商店会の「ぷちらぱん」と向かいのYMCAを訪れた。近賀選手を一目見ようと、商店主や子ども、親など約110人が集まった。近賀選手は一人ひとりに笑顔でサインをするなどして応えた。ぷちらぱん店長で同商店会の青木陽会長(45)は「疲れてるところほんとにありがたい。金は感無量」。
9月にはロンドンオリンピックのアジア予選が開催される。「出場権獲得が絶対条件。厳しい戦いですが、もう一度金メダルをとりたい」。力強い眼差しは既に次なる山頂を見つめている。
また、横浜市は同日、近賀選手へのスポーツ栄誉賞授与を発表した。
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