「一休さんっ」――。2月21日、さまざまな年代の人がトランプ遊びに興じているのは、川上小学校の一室だ。集まっているのは、川上北小学校地域防災拠点運営委員会のメンバーや同校の教員ら。楽しげな声が教室に響くが、彼らはただ遊んでいるのではない。防災訓練の一環として「防災トランプ」で遊びながら、防災について考え、情報共有をしているのだ。
「防災トランプ」には、「お題(危険の原因)」がそれぞれ書かれている。参加者は「学校または職場などよく行く場所にいるときに強いゆれが起こった」といったお題に合わせ、実体験を語ったり、どのような行動をとるべきかを話し合ったりする。ババ抜きなどの通常の遊び方をベースとしているため、小さな子どもでも参加できるそうだ。
防災トランプでの訓練は戸塚区内で初という。同拠点では、これまでも図上訓練システム「YHUT(ワイハット)」を区内で初めて実施するなど、新たな訓練への関心の高さが伺える。
トランプを開発した福本塁さん(愛川町在住)は「学校外での訓練は行われていることが少ない。被災時の状況は一人ひとり違う」と話す。トランプを通して、防災についての多様な考え・体験を聞き、自分でも考えることで、いざという時に適切な行動をとることができるようになると考えられている。
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