横浜栄・防災ボランティアネットワーク(宇田川淳代表)の設立10周年を記念する講演とパネルディスカッションが4月16日、栄区役所内で行われた。講演は時事通信社解説委員で同ネットワーク運営委員の中川和之氏(笠間在住)が講師を担当。当日未明に発生した熊本地震の様子なども報告された。
同ネットワークは災害時のボランティアセンター開設に参画・協力することなどを目的に設立。平常時には行政や区社会福祉協議会・地域防災組織等と連携し、実践的な訓練や研修会などを実施して防災力向上に努めている。
中川氏は、当初予定されていた講師が被災地支援のため急きょ熊本入りしたことを受け、ピンチヒッターで登壇。現地から寄せられたメールによる報告を紹介しながら、今回の熊本地震は家屋が倒壊しやすい揺れを発生させ、大きな被害をもたらしてしまったと説明した。
パネルディスカッションにはNPOピースボート災害ボランティアセンターの合田茂広理事・NPO神奈川災害ボランティアネットワークの植山利昭理事長・市社会福祉協議会市民活動支援課の田中一樹前課長・市災害ボランティアネットワーク会議の外山薫副代表・栄区危機管理担当の伊藤徳経係長・福祉支援グループ「たんぽぽ」の大森眞由美代表の6人がパネラーに。司会は中川氏が務めた。
「地域の受援力と広域支援体制」をテーマに、パネラーがそれぞれの立場から災害支援についての考えを披露。参加者からは「ボランティアネットワークのメンバーが高齢化しており、実際に機能するか不安」との意見もあった。
各パネラーは被災地で災害ボランティアセンターを立ち上げる際に必要となるのは「正確な情報の収集」と、一様に指摘。参加者からも確かな情報を入手する手段として、アマチュア無線などを活用してはいかがかとの声も上がった。
また、パネラーからは「区社協の人員不足」「区図書館での災害ボランティアセンター設置計画」を不安視する意見も出されていた。
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