横浜建設業協会の栄区会長を務める 中込 政彦さん 笠間在住 57歳
自分に負けず、使命果たす
○…横浜市内の建設業者が集まる横浜建設業協会。道路舗装を中心に請け負う笠間の株式会社トキワの社長として、栄区会で10年以上にわたって副会長を務め、4月から会長となった。区会には10社が所属して大雪時の除雪など災害時の防災活動へ従事するほか、区民まつりにも参加。「栄区は山坂が多く、災害時のライフラインの確保は使命。責任を持ってすぐに駆けつける」と言葉に力を込める。
○…父親が1965年に旧戸塚区矢部町で創業し、笠間へ移転した80年に大学を卒業して入社した。もともと土木系へ進むつもりではなかったというが、大学在学中からアルバイトとして仕事を手伝ううちに心境が変化。「『道がきれいになったね』『ご苦労さま』といった言葉がもらえると、やっぱりうれしい」。入社後は水道工事後に道路を舗装し直す路面復旧など、さまざまな現場を経験。夏の暑さや冬の寒さ、年度末の忙しさといった季節を肌で感じながら厳しい先代のもとで職務に励んできた。
○…これからの季節の楽しみは高校野球。金沢高校(金沢区)の出身で、かつては自らも高校球児でポジションはセカンド。毎日のように練習に明け暮れ「周りからはお前が一番うまくなったと言われたよ」。苦楽を共にした仲間との絆は強く、今でも付き合いは続く。現在は当時の後輩が母校の校長となり、今年の夏も勝利を願っている。
○…社長となって今年で16年目だが、就任当初は苦労も多かった。それでも先代の教えである「今日やるべきことは今日やる、自分に負けるな」という2つを肝に銘じ、結果と実績を重ねて信頼を積み上げてきた。「何もない所に建物を建てたり、ガタガタな道をきれいに舗装すると達成感や喜びを感じる。その喜びを若手にも感じてほしいし、地域の方にも喜んで頂ければ」。地元に頼りにされる企業・建設業を目指して、これからも地域のライフラインの確保に尽力する。