先月26日まで和歌山セーリングセンターで行われた全日本学生ボードセーリング選手権大学対抗戦で、関東学院大学ウィンドサーフィン部(助川大・岩崎雄太・田中章雄・石月洋平・大江紗也香)が4年連続11回目の優勝を果たした。1979年から始まった対抗戦で、4連覇は史上初。
昨年、2度目の3連覇を成し遂げた「常勝軍団」が、その歴史に新たな1ページを刻んだ。
決戦の舞台は長らく会場だった愛知・蒲郡から移った和歌山・和歌浦。「まったく初めての場所。データがない状況で、不安はありました」と助川主将は振り返る。大会3日前になって初めて出たコースは、起伏に富んだ沿岸部から突風が吹き下ろすため、風の方向が読みにくい海面。選手たちは、短い期間で海面の特徴を探り、4連覇をかけてレースに挑んだ。
3日間9レースの総合成績をポイント制で競うこの大会には、各チーム3艇が出場。関東学院は助川・岩崎・田中の4年生3選手で臨んだ。予想外の風に振られる場面もあったが、「風をよく見て、(自分の読みを)信じて走った」と助川主将。3人がお互いを補いあう走りで、終わってみれば2位の立命館大を44ポイント以上引き離し、4回連続の栄冠を勝ち取った。
小池哲史監督(29)は、「どんな風でも安定した走りができたのでは。勝ちにこだわって練習した結果が出た」と評価。田中選手も、「メンバーだけでなく、周囲のサポートのおかげ。みんなで獲った4連覇です」と喜びを語った。
団結力で5連覇へ
4連覇を支えたのは、チームの売りである「団結力」。個人戦ではお互いがライバル同士だが、いざ団体となればチーム全体が一つになる。
昨秋、同大会の個人戦が終わってからは、チームとして団体戦に照準を合わせて練習を開始。個人戦で優勝した助川主将も「秘密にしたいぐらい」と話すセッティング(艇の調整)などの情報をチーム全体で共有し、競技力の底上げを図った。「『優勝する』という4年生の強い意志を感じた」と石月選手が話すように、4年生を中心に大会直前までモチベーションを維持させたことも勝因だった。
今大会をもって代が変わり、この春から新チームが始動する。小池監督は、「まずは目標をしっかり持って活動すること。1つ1つそれをクリアしていけば、5連覇は見えてくる」と期待を寄せる。次代を担う3年生の石月選手は、「土日はもちろん、平日の自主練習の時間も確保し、技術の向上を狙います」と力強く、女子の大江選手も「他大学でも女性で活躍している選手がいる。私もメインでチームに貢献できるようになりたいです」と意気込んだ。
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