3年前、東日本大震災で被災した長福寺(いわき市)の本尊「地蔵菩薩坐像」の修復中に、像内から鎌倉時代末期の貴重な文書が発見された。その文書を分析したのが、神奈川県立金沢文庫(金沢町)の学芸課長・西岡芳文さんだ。
「保存状態はすばらしく、700年間虫にもほとんど食われていない」と西岡さん。納入文書は、手書きの経巻などで、裏は手紙だった。現存する古文書の中で、日常的なやりとりを記した手紙は珍しいという。手紙の主は「ゑかい」という鎌倉に住んでいた老尼と推定される。発見された142点のうち93点がこの老尼の書いたものだ。いわきの豪族・佐竹一族の女性に宛てたものと考えられており、簡略に日付だけを記した形式から、ごく親しい間柄だったことが分かる。
「1人の女性の手紙がこれだけ多く一度に出てくることはまずない」と西岡さん。特に東北地方には中世のものが少なく、「仏教史の謎を解く糸口になるのでは」と期待を込める。手紙の解読はほぼ終わっており、現在はそこから何が分かるのかを分析中だという。
西岡さんは5月17日(土)、この文書に関する講演会を金沢文庫で開く予定。
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