富岡中学校1年の青木祐奈さん(12)が10月26日、大阪府で行われた「第18回全日本フィギュアスケートノービス選手権大会」で悲願の優勝を掴んだ。あさって22日からは、階級を一つあげた全日本ジュニアに挑む。
曲目「シェヘラザード」に合わせた青の衣装で臨んだ当日。3回転ルッツ-3回転ループのコンビネーションが決まると、歓声が起こった。「回転が足りているか不安だったけど、落ち着くことができた」。流れに乗り続くジャンプも次々に成功し、ノーミスで演技を終了。11歳から12歳の36人で競った、ノービスA女子で首位に立った。
106・86点―2位に11点差以上つけた得点は、遡って確認できる過去10年で大会史上最高。ノービスでは珍しいスタンディングオベーションの中、涙が溢れた。「目標は100点超え。拍手が更に嬉しく、感謝の気持ちでいっぱいだった」と笑顔がこぼれる。
悲願のタイトル獲得
3月に行われた、国際B級大会「クープ・ド・プランタン」で優勝。続く8月の「アジアンオープントロフィー」では実戦で初めて3回転―3回転を決め王座に立つなど、国際大会を制覇し実力をつけてきた。「日本代表として大きな大会に出て、いろんな氷でも滑れる自信がついた」と話す。
しかし全日本は準優勝止まり。悲願のタイトルを獲得したのは4度目の挑戦だった。「2位でも驚いて唖然としていたが、今年は完全に満足していたので笑顔で1番上に立てた」と1年間の成長を振り返る。ノービスに出場できる最後の年を最高の演技で締めくくった。
全日本ジュニアへの挑戦
所属する神奈川スケートリンクは現在、建て替えのため使用できない。放課後は、関内にできた仮設リンクや都内、新横浜のリンクを転々とし練習を積む。週6日は朝3時前に起床し都内のリンクへ。滑り終わると学校へ向かうハードな日々だ。「大会で学校を休まなければならない時は友達が授業内容を教えてくれるので助かっている」。そんな周りの支えが力になる。「プレッシャーは感じない。頑張れという声が嬉しい」。試合前に聴いて気持ちを高めるという、大好きな歌手「GENERATIONS(ジェネレーションズ)」の曲も成功を後押しする。
22日からは「第83回全日本フィギュアスケートジュニア選手権大会」が控えている。ショートとフリーをこなすため、体力維持が課題だ。「できることをやって入賞したい」。来年1月には13歳を迎え、7月からジュニアに完全に転向する。厳しい世界で勝ち抜くために3アクセルや4回転の練習も開始。「全てのジャンプで3回転ができるようになりたい」と未来を見据えた。
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