本牧通り沿いの本牧リボンファンストリート商店会の惣菜店「おおの屋」のオムライスが話題になっている。テレビ番組で紹介されたそのオムライスが誕生した背景には「本牧を元気にしたい」という思いがあった。
今年1月、日本テレビの旅番組「ぶらり途中下車の旅」で、惣菜店「おおの屋」の定食「本牧オムライス」が紹介された。チキンライスをふわっと柔らかい卵焼きで包んだオムライスは、試食した人気タレントも絶賛した。
「おおの屋」には番組終了直後から問い合わせの電話が殺到。オムライスを買い求める客で混み合う事態に。「遠くは静岡、群馬、栃木から『店の場所を教えて欲しい』と電話があった。とにかく反響の大きさに驚いています」と同店の大野孝子さんは目を丸くする。
夢中で味学ぶ
このオムライスを「おおの屋」に指導したのは、著名人が数多く訪れた東京・日比谷のレストラン「ふたみ」でシェフを務めた滝川孝夫さん。明治乳業の直営レストランで活躍し、チーズ料理の第一人者として知られる。「ふたみ」には女優の森光子さんらが足繁く訪れ、オムライスを好んでよく注文したという。ビルの建替えによる「ふたみ」の閉店後、滝川さんは若い頃住んでいた本牧へ戻ってきた。「久しぶりの本牧はずいぶん寂しくなっていた。自分たちのまちは自分たちで何とかしなくちゃいけないんだ」と滝川さんは人通りの少なくなった商店街に対してもどかしい思いを抱いていた。
そんな中、偶然知り合った惣菜店「おおの屋」が移転し定食を始めると聞き、滝川さんは「手伝えることはないか」とオムライスをメニューに追加することを提案。大野さんは「初めは戸惑いもあったが、教えて頂けるというのは財産。新しいことに夢中で取組みました」と話す。こうしてオムライスを店で出すようになってから2年。周囲では知られてはいたものの、今回のテレビ番組がきっかけとなり、大きく世に出ることになった。
新たな仕掛けも
「まだまだ夢はたくさんある」と80歳とは思えない力強い語り口が印象的な滝川さん。現在は同商店会副会長の羽生田靖博さんらと協力し、ほかの飲食店での調理指導など、まち興しの新たな仕掛けを企画中だという。「アイデアがあって、自分たちで動けば何とかなる。私はいくらでも手を貸していきたい」。情熱人が本牧に新たな息吹きをもたらしていく。
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