来年350周年を迎える吉田新田。それを記念した横浜市民ミュージカル『おさん伝説』が来年1月29日に関内ホールで上演される。12月3日には出演者ら約70人が、同新田の総鎮守であるお三の宮日枝神社=南区=を参拝、公演成功に向け、心を一つにしていた。
吉田新田は、入海だった現在の横浜の中心地を石材木商の吉田勘兵衛が干拓し1667年に完成。来年で350周年を迎える。その新田開発は難工事だったことから、ミュージカルの題材にもなった「おさんの人柱伝説」が広く語り継がれてきた。
来年1月の舞台『おさん伝説〜遥かなる時をこえて〜』は、今年1月に引き続く再演で、現代に生活するおさんの生まれ変わりの「さなえ」を主人公に、過去と現在をつなぎ、時代を超えて人柱のしょく罪を果たす「ちょっぴり切ない愛と許しの物語」となっている。ストーリーは基本的に同じだが、原案を手がけた赤い靴文化事業団の松永春団長は「クオリティーをさらに高めていく」と意気込む。
団員ら70人が参加
9月からスタートした稽古は、12月からほぼ毎週土・日曜日に集まるなど、本腰が入る。本公演に向けさらに気持ちを高めていこうと、吉田新田の総鎮守である日枝神社参拝を決定。参拝当日は、出演する5歳から80歳までの市民団員ら約70人が参加した。
午前10時に日枝神社の拝殿に集まり公演成功を祈願。5人が劇団を代表して玉串を奉納した。同舞台の再演を望んでいた角井瑞宮司は「横浜はよいところだと思ってもらえるミュージカルになることを期待しています」と話していた。
前回同様に脚本・振付・演出を手掛ける福島桂子さんは「脚本がまとまりストーリーがつながった。このタイミングで参拝できてよかった」と語った。主人公の「さなえ」を演じるおかのたかよさん=中区元町=は「2年続けての同じ舞台は初めて。しっかりと準備していきたい」と意識を高めていた。おさん役の一人、吉岡朋子さん=町田市=は「みんなでつくり上げていきたい」と気持ちを引きしめていた。
公演は午前11時と午後4時の2回。関内ホール大ホールで一般2200円、高校生以下1200円。全席自由。問合せは同ミュージカル事務局【電話】045・641・3066。
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