8月に原三溪を描いた小説『横濱王』を上梓した 永井 紗耶子さん 市内在住
三溪の魅力、小説に
○…日本を代表する庭園「三溪園」の生みの親で”生糸王”と呼ばれた実業家の原三溪。長けたのは経営手腕だけでなく、茶や日本画、漢詩など文化芸術への造詣も人一倍だった。「いったい何者だろう」。探究心を刺激されるこの大物に、小説というかたちで光をあてた。
〇…資料集めから取材、執筆まで約2年の歳月をかけた。物語では、青年実業家が三溪から出資を得ようと画策するも、次第に三溪の人間としての大きさに魅かれていく。「関東大震災では私財をなげうって被災者を救済するなど、この人こそ『無私の人』だ」と話しに熱が入る。「立派な人だということは誰もが知っているけれど、その実、ちゃんと知らない。この小説が横浜の偉人、三溪を知るきっかけになれば」と期待する。
〇…生まれも育ちも横浜。慶應義塾大学文学部を卒業後、新聞社の記者を経てフリーランスのライターに。ビジネス雑誌などで記事を書いてきた。「年間100人くらいの社長さんを取材しました。人生哲学を持った人、お金のことだけを考えている人、色々でしたね」と振り返る。2008年のリーマンショック以降、「時間に余裕ができたので、せっかくだから」と好きな時代小説に挑戦。10年には江戸吉原を舞台にした『恋の手本となりにけり』で小学館文庫小説賞を受賞し刊行デビュー。以後も時代ものを中心に手がけている。
〇…「元町のチャーミングセールは必ず行きます。ガイドブックがつくれるくらい横浜好き」とはにかむ。真っ白な大型犬、グレートピレニーズの「ルーファス」との散歩が日課。横浜美術協会主催の「ハマ展」に応募するなど日本画は趣味の一つだ。今、関心を持っているのは「開港間もないころ」と次作にも思いをめぐらす。今回上梓した『横濱王』、「震災復興後の華やかな国際都市、横浜が舞台。横浜をもっと好きになれると思います」と、自作の紹介に顔を赤らめた。
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