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住民の手で「本牧本」 歴史からうんちくまで1冊に

社会

公開:2017年11月2日

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編集・発行に関わったメンバーたち
編集・発行に関わったメンバーたち

 本牧町や本郷町など、中区第4地区南部の自治会町内会をはじめとする街づくり団体でつくる「本牧4南元気なまち運営委員会」。この有志が作成した「本牧本」が話題を呼んでいる。土地の豆知識から今は亡き商店主の「偉人伝」まで、充実の内容となっている。

 戦前・戦中・占領期・接収解除後と、住み始めた時期によってそれぞれの思い入れがある本牧という土地。昔の本牧を知る人たちには別の角度で地域を見てもらい、新しい住民には故郷の過去を正しく知ってもらおうと「我が街」の魅力を1冊にまとめることとなった。

亡き店主の「偉人伝」も

 そんな「本牧本」はA4判、95ページ。表紙には通称「麦田トンネル」の写真が使われている。製作費は約70万円。地域発の郷土資料にしようと行政からの補助金に頼らず、メンバーが負担した。

 中身は8章立て。本牧神社や接収時代の「エリア1・2」などの今昔を振り返る「ビフォーアフター」や、座談会形式の「本牧八景を作ってみた」、同運営委が2010年から始めた商店街うんちくツアーの紹介などさまざま。うんちくツアーに登場した店舗の中では、他界した4人の店主たちを「偉人伝」として紹介している。

 製作期間は構想から含めると1年半。5人の編集・執筆チームに加え、横浜市八聖殿の相澤竜次館長や地元の町内会長らが取材などに協力している。

 同運営委の前身時代からコーディネーターとして関わり、今回編集の中心役を務めた山路清貴さんは「ストレートに書くと読みづらく、意訳してしまってもダメ。個性を消さずに編集しなければならなかった」と苦労を明かす。気心知れたメンバー同士で作っている分、さまざまな人が読んでも理解できるよう、やさしい言葉遣いや想像しやすい文章表現を心がけた。

元住民から「欲しい」の声

 すでに地域住民には購入希望を募り、300件近い申込みがあった。SNSで存在を知った元住民たちからも反響が。遠くはLAから購入希望があったという。

 販売価格は500円。中本牧、大鳥中、本牧中のコミュニティハウスや、本牧OZなどの地元協力店でも購入できる。問合せは【電話】045・681・1380鎌倉さん。

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