南区役所に消防署、公会堂を含めた南区総合庁舎が浦舟町の市大校舎跡地へ移転する。移転時期は明確になっていないが、建設工事は早ければ2年後に始まり、市はその準備を進めている。新区庁舎建設へ向けての現状と課題を2回にわたって追っていく。
◇
現庁舎は南区のほぼ中心にあると言っていい。それに比べ、新庁舎の浦舟町2丁目は区の東部にあり、伊勢佐木町方面に歩けば、400mほどで中区に入る。「南区を代表する場所が中区のすぐそばで良いのか」と嘆く区民の声も聞こえる。
この場所に移転することによる一番のネックはアクセスの問題だ。
駅から徒歩5分
現庁舎は地下鉄蒔田駅から徒歩1、2分の場所。地下鉄に加え、神奈中バス、市営バスの停留所が庁舎前に設けられている。市営バスに乗れば、坂が多い六ツ川や永田方面からもアクセスしやすい。一方、新庁舎は地下鉄阪東橋駅から徒歩5分。しかし、現状で新庁舎に最も近い「浦舟町」に停まるバスは六ツ川や永田方面からは出ていない。バスを使う場合、阪東橋から歩くことになり、今よりアクセスが悪くなる。
区が2月に行ったアンケートでは、新庁舎に求めるものとして、回答者の74%が「公共交通のアクセスが良いこと」をあげた。年に5、6回はバスで区役所を訪れるという清水ヶ丘に住む70代の女性は「今は区役所の目の前まで行けるからいいが、何分も歩くのは大変。新庁舎前を通る循環バスを設けてほしい」という。
市もバス問題を重視しており、すでにバス事業者に路線の変更や新設の要望を伝えている。しかし、新庁舎のレイアウトどころか移転時期すらはっきりしていない状況では、事業者側も具体的に検討できない。市側は「事業者の返答は、移転時期が決まってからだろう」とみている。
南区版のローカルニュース最新6件
|
|
高田市議の後援会発足3月28日 |
|
|
|