6月1、2日に行われる横浜開港祭の実行委員長を務める 野澤吉且(よしかつ)さん 南太田在住 38歳
多くの笑顔に出会いたくて
○…横浜港の「誕生日」を祝う一大行事を目前に慌ただしい日々が続く。実行委員である横浜青年会議所(JC)のメンバーと参加団体や協賛企業を回る。「イベントやボランティアの参加希望者は過去にないほど多い」と手応えを感じている。「港の誕生日をみんなで祝えることを誇りに感じ、市民の笑顔が見える場所にしたい」。開港祭が好天で無事に行えるように、てるてる坊主の役割を果たすべく、頭を丸めた。「どこへ行っても『何かしたの』と聞かれる。38歳なのに坊主とはね」と笑顔で頭をかく。
○…建築・解体業を営む家に生まれ、ドンドン商店街のそばで育った。「親に相談せず、好き勝手にやっていた」と家業は手伝わず、旅行会社に就職。しかし、結婚を機に27歳で父の下で働くようになった。仕事を通して親孝行ができたと思えてきた2004年、父が急死。代わりに社長となり、従来の仕事に加え、ネパールで農業を中心とした環境事業を行うなど、社会貢献活動も展開する。
○…05年に横浜JCに入会。09年、JCの活動として、みなとみらいのマリノスタウンにビーチバレーコートを設けるなど、スポーツの楽しさと礼儀の重要性を知ってもらう子ども向けの企画を実施。「子どもが裸足で嬉しそうに走り回る姿が忘れられない」。将来の横浜を担う子どもの笑顔に喜びを感じた。子どものころ「6月に花火が見られるお祭り」と思っていた開港祭に初めて本格的にかかわり、「一つでも多くの笑顔と出会えれば」と心から願う。
○…妻と3人の子どもと暮らす。時間を見つけては家族で旅行に行く。「開港祭の準備で特に最近は家を空けがちだから」と苦笑するが、JCのイベントに子どもを連れて行き「自分自身がまちの財産になっていく」姿を見せている。「お世話になった先輩、後輩、仲間のためにも、できる限りのことをして恩返ししたい」と笑顔あふれる開港祭にすることを約束した。
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