自分で考え、行動できる女性を育てることを目的に活動するガールスカウト。鶴見には、県内で初めて登録されたガールスカウト神奈川県第1団=野口幸子団委員長=がある。登録から60年あまり、歴史ある1団は現在、会員数5人と存続の危機に立たされている。運営を支える指導者らは会員確保に奔走中だ。
ガールスカウトは、アメリカから伝わった、少女や若い女性への社会教育活動団体。日本連盟は92年前に発足している。
第1団は1949年8月発団で、登録は県内で最も古い。会員数は、最多時で100人近かったがここ数年減少。今年度、過去最少の5人となった。全国的にも減少傾向が進むが、「極端に少ない状況」という。
背景に習い事化
「スカウト=(イコール)キャンプのイメージ。習い事として位置づけている保護者も多く、キャンプらならお金を出せばどこでもできると、別の習い事を選び、退会するケースが増えた」。運営委員の岩上まさみさんはそう話す。多様化する習い事に加え、社会教育活動として習い事とは違うガールスカウトの活動が正確に伝わっていない現状が背景にあると推測する。
結果10年先に
活動は、子どもたち自身が興味をもとに組み立てることがほとんど。キャンプの際も、食材調達のためのゲームを取り入れるなど、楽しみながら取り組む。
「スカウトは、体験を通して学ぶことが多い。様々な年代の人と関わりながらリーダーシップを覚えるなど、人数は多い方がいい」。会員として同団で成長し、現在は指導者となった野尻美紀さんは語る。
会員の保護者からは、「消極的な性格だった子どもが、学校で生徒会に入るまでになった」といった声が上がる。野口団委員長は、「女性ならではの気品や品格が自然に身に付く。結果は5年、10年先に出ることもある」と、継続する意義に熱を込める。
来年には説明会を企画する同団。5月20日には、山下公園でガールスカウト横浜地区主催のイベントもあり、会員確保に向け努力する日々は続く。(問)045・332・6105野口さん
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