鶴見区自治連合会と生麦第二地区連合会は9月4日、区内生麦の生見尾踏切の改善を求めた要望書を、横浜市道路局にはじめて提出した。8月23日に同踏切で発生した死亡事故を受け実施。両会は、悲劇を繰り返さないためにも、早急な対策を求めている。
生見尾踏切は、JR京浜東北線の鶴見―新子安間にある約40mの踏切。同線のほか、横須賀線、東海道線の計3線・6本の線路が走るのに加え、それぞれ線路間が離れているため、4つの遮断機が並ぶ複雑な形となっている。死亡事故は、近くに住む88歳の男性が、一つ目の踏切を渡り切れずに発生した。
バリアフリー訴え
要望書は、鶴見区自治連合会(小山和雄会長)と、生麦第二地区連合会(牛頭春雄会長)の連名で提出。JR等関係機関と協議の上、踏切の改善やエレベーターの設置などのバリアフリー化の要望を盛り込み、道路を所管する市に訴えかけた。
牛頭会長は「高齢社会に対する措置が足りていない。これを機会に抜本的改善を」と、再発防止策を強く求めた。道路局担当者は、「この機を逃すと亡くなった方に申し訳ない。同じ事故が起きないようスピード感を持って対応する」と話し、改善へ前向きに検討することを明らかにした。
一様に「怖い」の声
事故現場の近隣住民は、口をそろえて「渡るのが怖い」と語る。付近のスーパーの店員は「降りるのが早く、歩いていたら間に合わない。人が閉じ込められて電車が止まることもしばしば」と話す。過去にも事故があったものの改善されることはなく、高齢者や足が不自由な人は不安を抱えながら踏切を渡るという。歩道橋がかけられているが、階段が急で高齢者が上ることは難しい。「エレベーターを付けて欲しい」と現状を嘆く。
これまで事故があるたびに、踏切を封鎖するか否かの議論が湧き上がった。しかし、線路を挟んで行き来できる道は、最短でも一駅離れた場所にある。ただでさえ生活圏内では必要な通路となっている上、災害時の避難経路として重宝されるであろう同踏切を失うことはできないとの声も。
牛頭会長は「鶴見全体の問題」と話し、今後も近隣住民らの声をまとめつつ、市と改善案を模索していくつもりだ。
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