鶴見区は4月15日、災害発生時の迅速な初動対応などを目的として、全職員約700人に一日分の食糧などが入った防災ウェストバッグを配備した。市内では初の試みとなる。バッグは、座席など見える場所に設置しており、区は「常に防災意識を持つことができる」と、職員の意識向上にもつながるとしている。
意識向上も
取り組みは、昨年、外部講師を招き実施した職員向け防災講座がきっかけ。講師が防災バッグを配備している企業を紹介したことから、区にも応用できないかと検討してきた。
区では、災害対応にあたる職員用の食糧などを備蓄しているが、これまでは現場調査などで出動する職員に対し、何をどれくらい持たせるか、明確な決まりはなかった。
今回、各職員に防災バッグを配備することで、災害発生時に、備蓄品の配布を待つことなく業務にあたることができるようになった。区危機管理担当者は、「初動対応が格段に早くなる」と説明。さらに、区役所内にもう一日分の備蓄スペースを確保できることもメリットに挙げる。
また、常に見えるところにバッグがあることで、職員の防災意識が上がるとし、「発災時の区民への対応に反映できる」と上田恭弘総務課長は意義を語る。
個人でアレンジ可能に
防災バッグの容量は6リットルで、500ミリリットルの保存水2本、3食分の食糧、5回分の簡易トイレが入る。バッグ内には余剰スペースがあるため、各個人で必要なものを追加可能とした。
区は今後行う訓練時に、バッグを持参させるなど、平時から活用していく考えを示している。
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