児童数の急増により、2020年に10年間の暫定開校予定の市場小学校第二方面校について、市場地区の住民らから成る開校準備部会は、7月21日、分校とする意向を固めた。今後準備部会は通学区域や分校名を検討し意見書を提出。最終的に議会の議決を経て、分校体制が正式決定する。
第二方面校の設置は、市場小の児童急増を背景に計画が進められてきた。同校周辺では、工場跡地などで住宅開発が進み、人口が増加。現状の同校の規模では、5年後児童を受け入れられなくなるための措置だ。
設置予定地は、横浜市の下水道用地を一時的に利用。そのため、開校期間は10年間に限定されている。
開校に向け、通学区域や学校名は、自治会町内会や市場小PTAなどが参加する開校準備部会で検討し、地域の意向を集約することにしている。
地域分断する2校体制
この1月から3回開かれた会合で焦点となったのは、第二方面校を独立した新校とする「2校体制」か、市場小分校とする「分校体制」をとるかの選択だった。
2校体制の場合、1年〜6年が通う一般的な小学校の縦割り教育が可能である一方、自治会町内会を分断する学区を原則としており、地域活動のまとまりを維持しづらくなる。
5・6年生を新校舎へ
分校体制では、現市場小を1年〜4年が通う本校舎、新校を5年・6年の分校とし、縦割り教育はできなくなるが、これまでの地域のつながりは活かされる。また、分校の5・6年生へ、一部教科担任制など、中学校を意識した専門教育を実施できる可能性もある。
異学年交流などで対応
準備部会では、それぞれの評価点と課題点を整理した上で、各所属団体でも議論。両案にメリット・デメリットがあり、平行線をたどる意見や「結論を出すのは難しい」という本音もあった。所属団体でアンケートを実施した委員からは、それぞれの案に賛成する意見の割合は、拮抗していたという報告もあった。
最終的には21日の会合で多数決を実施し、分校案の意向が固まった。市は、分校体制の縦割り教育ができない課題には、異学年交流の機会を設けるなどして対応するとしている。
今後準備部会は、通学区域と分校名について検討を進める。通学区域は、現在下末吉小学区となっている元宮2丁目の一部と、鶴見小学区となっているマンション「ナイスクオリティス」を、市場小学区に含めるかどうかについて議論する。
開校準備部会の意向は意見書にまとめられ、専門家などから成る横浜市学校規模適正化等検討委員会へ提出。その後教育委員会の審議と議会の議決を経て、分校体制が正式決定する。
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