東台小学校の前身「生見尾小学校」の名を後世に残そうと、跡地への石碑設置などを目ざし、地元住民らが活動を続けている。今年2月、東台の卒業生が中心となり、旧生見尾小学校説明掲示板建設委員会を組織。9月6日には横浜市に対し、周辺自治会や小学校、企業など11者が賛同した陳情書を提出した。関係者は「歴史的遺産。形に残したい」と声をそろえる。
1889年(明治22)、市町村制の施行により、生麦、鶴見、東寺尾の三村が合併し生見尾村が誕生。小学校は94年(明治27)、当時村内にあった生麦尋常小学校、鶴見尋常小学校を統合して開校した。場所は生見尾村生麦1410番地。東福寺前の花月園入口付近だった。
1921年(大正10)に町制が敷かれ、生見尾村が鶴見町となり、鶴見尋常高等小学校に改称。後に豊岡小となる鶴見尋常小学校と生麦尋常小学校の3つにわかれ、28年(昭和3)、現在の東台に移転した。
再開発きっかけに
同窓生らが石碑などの設置に立ち上がったのは、整備が進む花月園競輪場跡地の再開発がきっかけだ。
「今回を逃したらチャンスはない」。同委員会委員長で、東台小59年卒の矢澤健さんは3年前、再開発の住民説明会で、工事関係者に説明看板設置を願い出たという。「検討すると言われたが、回答はなかった」
矢澤さんは、東台小学校同窓会の服部克彦会長に相談。卒業生ら12人で委員会を組織し、今回の陳情活動につながった。
市教委と検討
矢澤さんによると、公図や当時を知る叔母の記憶から、生見尾小は、現在ファミリーマート花月園駅前店がある角から、旧JFE岸谷社宅の跡地に建てられていたとする。
陳情は、跡地付近への説明掲示板と石碑の建設。鶴見一・二丁目町内会、岸谷第一自治会、東台小学校同窓会、東台、豊岡、生麦の3小学校、鶴見大学、鶴見区文化協会、鶴見歴史の会、鶴見乳幼児福祉センター保育園、東福寺、(株)高岡工業所が賛同している。
6日、受け取った市都市整備局担当者は「周辺学校の系譜」と歴史的背景に理解を示した上、「学校関係を管轄する教育委員会と協議し検討する」と返答した。
東台小の校歌には「生見尾の里」という歌詞が出てくる。現在の校庭には、生見尾小建設時の寄付金に対する顕彰碑が建つが、「なぜあるのかわかる人は少ない」と服部会長は言う。同委員会は今後、神奈川県知事や工事を担当するUR都市再生機構など施工業者4社にも陳情書を提出する。
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