駄菓子屋で地域の居場所作りに奮闘する 小島 華子さん 市場大和町在住 67歳
交流作り地域へ恩返し
○…飴玉やソースせんべいにかき氷。鶴見市場駅のほど近くで営む「子どもの店」には、昔ながらの駄菓子が並ぶ。店の奥にはテーブルと、4人ほどが腰かけられるベンチがある。「高齢者や子どもの居場所作りをしたい」と作ったスペースで、幼い子どもから高校生、お年寄りまでがそこに座り、購入した駄菓子を早速つまむ。店はこの7月に開いたばかりだが、少しずつ地元になじみ始めている。
○…38歳ごろから13年、姑の介護を経験。姑は認知症を患い、近所を徘徊することもあった。「『おばあちゃん、歩いてたよ』って近所の人が教えてくれたりね。地元のボランティアやケアプラザなど多くの人に助けてもらった」。「世話になった地域のため、自分も役立てないか」という思いが「居場所作り」につながった。「介護者や子育て中の親などが、身近に少しでも話を聞いてもらえる場所があれば救われると思う」。店は自分の将来のためのものでもある。「ずっと外との関わりは持ち続けていたい。駄菓子屋なら、親戚のおばさんが元気にやっているイメージもあり、自分もできそうに思えた」
○…幼い頃から本好き。見合いで出会った夫も読書家で、「この人と一緒ならいっぱい本が読める」と思っていたそう。テニスや登山、スキーなども楽しみ、「活動的」と言われることも多い。「興味のあることを見つけるとやらなければ気が済まない。貪欲なの」。活発な妻の「駄菓子屋で居場所作り」という挑戦を、夫は心配しながらも見守っている。「なんだかんだ言いながらも手伝ってくれ、夫には感謝している」
○…「ニーズがどれだけあるのかはわからないけれど」。店の運営にはまだ不安もあり、試行錯誤する面もあるが、夢は大きい。「地域の人が気軽に声を掛け合い、助け合える場所にしていけたら」。夢を叶えるその日まで、駄菓子とふれあいを求めて訪れる人々を、今日も笑顔で出迎える。
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