神奈川区内で今年に入ってから発生した自転車関係事故が、昨年より約2割増加していることが分かった。神奈川警察署(横田善信署長)は6月1日に施行された改正道路交通法の周知により、自転車による危険行為と事故減少につなげようとしている。
神奈川警察署交通課によると、神奈川区で今年発生した交通事故は262件(5月31日現在)で、昨年同時期262件と同数。しかし、自転車が関わる事故は49件で、昨年の40件から9件増加し、全体の18・9%を占める。
木村広武課長は「幸いにも区内では大事故こそ発生していないが、自転車に関係する事故は年々増加傾向にある」と警鐘を鳴らす。東日本大震災以降、健康志向の高まりなどから自転車に乗る人が増えており、「自転車の数自体が増えている印象だ」と分析する。
また、交通事故を世代別にみると、65歳以上が98件(昨年プラス18件)と高齢者が約4割を占める。同署では超高齢化社会に先駆け、老人クラブなどを対象にした「交通安全バスツアー」を開催するなど、高齢者の交通事故防止にも努める。
即赤切符も
こうした中、6月1日から改正道路交通法が施行された。改正により、14歳以上の自転車運転者が「信号無視」や「一時不停止」など14の「危険行為」を3年以内に2回以上繰り返すと講習の受講が命じられ、指定された期間に受講しない場合は5万円以下の罰金が科せられる。
これらの危険行為は施行前から違反であることに変わりはなく、「遮断踏切への立ち入り」「制動装置不備の自転車の運転」「酒酔い運転」については、即「赤切符」の可能性もある。
法改正の初日、遮断機が閉じようとしている時に踏切に立ち入って検挙された男性(69)は「自転車にも違反行為があるなんて初めて知った」と話したという。同課では「自転車も車両という認識が不足している」と述べ、さらに周知を徹底する方針だ。
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