三宝寺の住職として「ゆらむろ忌」シンポジウムを開催する 樋口 芳宏さん 台町在住 57歳
感謝の気持ちで恩返し
○…幕末から明治初期に活躍した歌人で三宝寺の21世住職・大熊弁玉を知ってもらおうと、命日にあたる「ゆらむろ忌」(4月25日)を前にシンポジウムを行う。多くの史料は横浜大空襲で焼失。郷土史家らの協力を仰ぎながら収集作業を進め、2014年に弁玉の史料を展示するコーナーを寺の一角に設けた。これをきっかけに機運が高まり、23日の開催が決まった。当日は弁玉の弟子の子孫など約120人が参加。「まずは横浜文化の興隆に貢献した弁玉を知ってもらいたい」
○…北九州市にある寺の次男として育った。中学3年まで柔道場に通い、高校では仲間たちとラグビー部を再建して市大会優勝に導いたスポーツマン。父と同じ道を志し、京都の佛教大学へ。盆や彼岸には帰省し家業を手伝った。卒業後、浄土宗の宗務庁に就職。東京事務所を含め10年間、事務方として働いた。1992年から三宝寺の副住職を兼任し、95年に30世住職となった。
○…「故郷と同じく海が近くて親しみを感じました」。知的障がいのある息子や右も左もわからない住職を、檀家や地域住民は優しく受け入れてくれた。「台町は温かい人が多い。感謝の気持ちでいっぱいです」。地域への恩返しのつもりで、自治会や子ども会などの会合場所として寺を提供している。「約30年も何事もなくやってこられているのは、地域の方のおかげですから」と、何度も「地域」という言葉を口にする。
○…妻と息子、娘2人の5人家族。子どもたちが通った青木小でPTA会長などを経験、現在も学校運営協議会の役員として携わる。「これも地域貢献の一環です」ときっぱり。息抜きはスポーツ観戦。休日は横浜スタジアムでベイスターズを応援する。「この前は延長戦で負けた」と悔しそうに語る一面も。「あまり知られていない弁玉の事績を、後世に伝えることが義務だと思います」と新たな目標に向け準備は万端だ。
|
|
|
|
|
|
|
人生100年時代の消費者トラブル対策 参加無料先着400名 申し込み不要 当日直接会場(港南公会堂)へお越しください https://www.yokohama-consumer.or.jp/study/lecture/detail2207.html |
<PR>