城郷高校=三枚町=2年生の石川優衣さんが、昨年12月に熊本県で行われた全国高校弓道選抜大会女子個人で6位に入賞した。
「無心で集中」
28m先にある直径一尺二寸(36cm)の的へ矢を放つ近的で出場。4本中3本以上を成功させないと次へと上がれない中、全国から100人が出揃った予選では3本を的中させ準決勝に駒を進める。「予選の途中から無心になって集中することができた」と言うように、再び4本中3本を確実に命中させる射を披露し、決勝に進出した。
18人で争うこととなった頂上決戦の舞台。失敗した者から脱落していく一方で、石川さんは集中力を保ったまま3本連続で的を捉え、この時点で上位6人に。ここで7位が確定した発表があり、「そんな上の順位にいっていると思わなくて、乱れてしまいました」と4本目で失敗。同じく4本目で失敗したライバルと順位を決める一射を行った結果、6位入賞で大会を終えた。
自身初の全国大会出場で、国内屈指の実力者と肩を並べる形となった今回。石川さんは「大会前日、試合会場となる道場での練習で全て外してしまったことで、逆に肩の力を抜いて臨むことができた。ただ入賞は、実感が湧かないというのが正直なところです」と振り返った。
団体優勝から自身も躍進
中学時代は部活動などには所属しておらず、「高校では何か始めよう」と入学後に出会ったのが、持ち前の集中力を生かせる弓道だった。普段は基本週6日、校庭に設けられた練習場で稽古に励む。「的に当たった時は楽しくて気持ちがいい。当たらない時は落ち込むこともあります」とのめり込んだ理由を語る。
昨年3年生が引退してからは、女子部員13人の中の副部長に就任。10月に行われた横浜市内20数校の高校が出場した地区大会において、女子団体での優勝を飾る。この地区大会を皮切りに調子を上げ、翌月の全国高校弓道選抜大会神奈川県予選の女子個人でも自身初の個人タイトルとなる1位をつかみとり、勢いそのままに今回の躍進へとつなげた。
高校での活動は夏頃までの予定。今後については、「弓を引く時のきれいな姿勢と安定して的中させられる射を追求していきたい」と前を見据えた。
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