午前9時30分。区内土橋の柴原亨さん(81)宅に人が自然と集まってくる。お目当ては柴原さんの竹林で採れるたけのこだ。「採りたては柔らかくて美味しいの。毎年楽しみにしています」と話すのは近隣に住む女性。10時ごろ、たけのこを積んだ軽トラックが竹林から戻ってきた。たくさんあったたけのこも一瞬にして完売した。
たけのこは比較的手間をかけずに作れる。春に収穫したら、夏に肥料をまいて、秋冬は自然にまかせる。採る時期は決まっていない。「ソメイヨシノの桜が散って数日たった頃」が自然界からの合図だという。
収穫できるのは4月上旬から5月上旬まで。おすすめは出始めの頃。太くて柔らかく、「大変美味しい」という。前年秋の天候によって増減があるものの、柴原さんの竹林では毎年200本ほど採れるという。
土橋に代々住む柴原さん。たけのこを採り始めて40年以上経つ。土橋周辺が開発される前は生産が盛んで、多くの家で収穫していた。「昔は東京都の市場にも多く卸していたよ」。しかし、土地開発が進むにつれて竹林は伐採され、現在ではわずかに残るのみとなった。「土橋でも作っている人はほんのわずか」と話すが、柴原”産”のたけのこは、地元の名物としてこれからも提供し続けたいとしている。
問合せは柴原さん【電話】044・866・4260まで。
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