川崎市 北部は雨水浸透の回復へ 水環境保全計画案を公表
川崎市は18日、水環境保全計画(案)を公表した。臨海部から丘陵地まで細長く伸びる川崎市を5つの環境区に分類し、特性にあった施策に取り組む。宮前区や多摩区と麻生区の一部には重点的に雨水の浸透能力を回復させる施策が盛り込まれた。
市によると、近年の人口増加によって土地の宅地化が進んで雨水浸透面積が減少した結果、地下水かん養機能が低下しているという。同計画は、現行の河川水質管理計画と地下水保全計画をまとめる形で水環境の構成要素を総合的に捉え、新たな施策を盛り込んだ。
計画の基本的な考え方に【1】水環境を水量、水質、水生生物、水辺地の4つの構成要素として総合的に捉えた施策の推進を図る【2】健全な水循環を確保するために雨水浸透機能の回復を図る――の2項目を打ち出した。4つの構成要素には生物の生育環境保全を視点にそれぞれの目標を示した。
計画では地形や地質などを考慮して市域を5つの環境区に分類した。
麻生区の南西側を鶴見川流域の台地・丘陵地としてA1区域に分類。宮前区全域と麻生区・多摩区・高津区の一部は多摩川流域としてA2区域とした。多摩区の北東部は扇状地性低地としてB区域、中原区・幸区の全域、高津区の南東部、川崎区の北西部は低地部としてC区域、川崎区東部の埋立地をD区域とした。
A1とA2の区域では土地のかん養能力の保全・回復に取り組む。市は雨水浸透ます設置の普及促進を図るため、一戸建て新築などを対象に新たな制度や仕組みを設ける方針。適切な設置を進めるため、年明けをめどに(仮称)雨水浸透能力判断マップを作成するとしている。
川崎市は計画案について市民の意見を受け付けるパブリックコメントを8月17日まで実施する。計画案は市のHPや各区役所の市政資料コーナーなどで閲覧できる。
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