高津消防署 訓練実施で震災対応を 工場解体現場で放水実践
甚大な被害が広がるとされる東海地震、首都直下型地震などの発生に備え、損壊した建物での迅速な人命救助や消火活動を進められるよう、高津消防署(鈴木富夫署長)は先月27、28の両日、高津区二子の工場解体工事現場で震災対応訓練を実施した。
高津、宮前の両消防署のポンプ車や救助工作車など計7台を使用。両署の消防隊員は、実際の現場と同じく表情に緊張感をみなぎらせて救助訓練などにあたった。
放水訓練では、4階建ての工場の上階での火災発生を想定。災害発生時における建造物の倒壊で消防車が火災現場に近接できない場合に備え、消火ホースをがれきの上に這わせながら効率的に鎮火できるよう、ホース30本をつないで水を噴き上げる手順を確認した。冬の空に高々と放たれた水は勢いよくしぶきを上げ、工場の屋上を越える高さまで到達した。
工場内では、実際にエンジンカッターで床を破壊し、開けた穴から階下の被災者を救助する訓練を実施。隊員たちは、照明が消えた災害現場同様の薄暗い室内で、互いに声を掛け合いながら本番さながらの訓練を続けていた。
昨年3月の東日本大震災以降、市民の間で未曾有の自然災害に対する防災への関心が高まっているとみられる。高津消防署警防課は「今後、災害現場でも効率よく迅速に人命救助活動に対応できるよう訓練を続けていく」と話している。
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3月28日