ウズベキスタンで9月10日に開催された「レスリング世界選手権」で、高津区出身の浜田千穂選手(日体大4年、21)が女子55キロ級に初出場し、見事優勝を果たした。浜田選手は同18日、川崎市役所を訪れ、世界一に輝いた喜びを福田紀彦市長に伝えた。
世界選手権に初めて臨んだ浜田選手は、日体大で鍛えた「攻めるレスリング」で挑戦。4試合すべてを逆転勝利で飾る粘りを見せ、見事に世界女王の座を勝ち取った。「タックルで点を取りに行くことに自信が付いた。これからの試合でも生かしたい」。身長160センチ、細身の体格に王者の風格が漂う。
高津区千年出身の浜田選手がレスリングを始めたのは、区内橘小1年のとき。「成長できる何かを続けてほしい」との両親の願いから、母・雪絵さん(46)の同級生が指導する道場などで練習に励んだ。ランドセルを下ろしたらすぐに練習カバンに持ち替え、道場に向かう日々だったという。
幼い頃から全国大会、アジアジュニア選手権など数々の大会で優勝。大きな注目を集めてきた。
表敬訪問を笑顔で迎えた福田市長は「生粋の川崎生まれが世界を制した。市民にとって大きな誇りです」と祝福。「素敵な笑顔の世界女王。まだ若いので五輪に何回も出られる。金メダルを何個も獲ることを期待しています」と激励した。栄誉を称え、川崎市は浜田選手にスポーツ特別賞の授与を決めた。
同行した雪絵さんは「手に汗握る試合だった」、父・太さん(53)は「優勝してほっとした」と笑顔で話していた。
「オリンピックで金メダルを獲ることが目標」と語る浜田選手。今後は、五輪予選になる12月の全日本選手権での優勝を狙う。
ただ、55キロ級は五輪にない階級。一つ下の53キロ級には吉田沙保里選手、上の58キロ級には伊調馨選手という強豪が待ち構える。12月までに、どちらかの階級に決めることになる浜田選手。「一試合ずつクリアして、優勝できるよう頑張りたい」と決意を語った。
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