JR東日本横浜支社と川崎市は先月24日、南武線武蔵溝ノ口駅に自立型水素エネルギー供給システムを整備すると発表した。太陽光などの再生可能エネルギーと水素を活用し、災害時に帰宅困難者の一時滞留場所となる駅で必要な非常用電源として機能する。同様のシステムの導入は鉄道事業者で初。稼働開始は2017年春を予定している。
同システムは、駅屋上に設置した太陽光パネルで発電した電力で水素を生成。その水素をタンクに貯蔵し、燃料電池で発電して駅舎の電源の一部として使用する。災害時にライフラインが寸断されても、トイレや電光掲示板などへ電力を供給できる。平時は駅舎の照明などに使用。二酸化炭素排出量を20%削減できるという。市スマートシティ戦略室は「水素エネルギーは大容量の貯蔵が可能。温水も作り出せるため、様々な場面で活用できる」としている。
同様のシステムは現在、川崎マリエンやハウステンボス(長崎県)などでも整備されており、市によると武蔵溝ノ口駅は全国で4例目だという。
JR東日本と川崎市は昨年1月に包括連携協定を締結。南武線沿線のブランド向上や水素エネルギーの活用などに協働して取り組んでいる。市は水素利用の普及を図っており、水素社会の実現を目指している。
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