市民団体 自転車利用の指南書発行 実践的な取組み紹介
相次ぐ自転車関連の事故を食い止めようと、市内の市民グループがこのほど、「市民のための自転車ルール教本」を発行した。事故の被害者にも加害者にもならないように自転車の「車道左側通行」を訴えている。
発行したのは「持続可能な地域交通を考える会」(井坂洋士代表)。環境問題への取り組みとして、自転車活用を中心とした新たな地域交通を提言している。
神奈川県警によると、今年川崎市内で760件(9月9日時点)の自転車事故が発生し、県内では横浜市に次いで多い。重大事故につながることも多く、昨年、京急川崎駅近くのJRガード下で自転車同士が正面衝突し、死亡事故となったケースもある。
こうした事態を受け、同会では自転車利用者にルールの再確認をしてもらおうと、冊子の発行を決めた。市民団体が教本として作るのは「非常にまれなことではないか」と同会の野口浩史副代表は話す。
冊子はA5判で12ページ。全カラー。道路交通法改正を経て自転車のルールが曖昧になった歴史に触れ、自転車の「車道左側通行」を訴えている。そのほか、「存在と行動を知らせる」「自動車もルールを守る」にポイントを絞って自転車の基本的なルールを解説。守らなかった場合の危険性についてイラストを使いながら具体的に紹介している。
野口副代表は「冊子の発行を足掛かりに今後は講習会やリーダー研修などを行いながら自転車ルールの徹底を図っていきたい。そして自転車と自動車が車道を正しくシェアできるよう自転車専用道の整備などのまちづくりに関することへも提言していきたい」としている。
冊子は同会事務所(中原区新丸子東3の1100の12かわさき市民活動センターブース5/【電話】050・3638・3464)や各図書館などで配布している。
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11月22日