川崎北RC 市の救急車をバヌアツへ 国際医療支援の一環
川崎北ロータリークラブ(冨澤清会長)では、川崎市の救急車を南太平洋のバヌアツ共和国の病院へ寄贈することを決めた。今後、車両整備などを進め、来年3月には現地に届ける予定という。
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バヌアツ共和国は、南太平洋の小さい島々からなる人口約24万人の開発途上国。医療面でのインフラ整備も充分でないため、川崎北ロータリークラブ(RC)は国際奉仕活動の一環として、2001年から首都にあるポートヴィラ国立中央病院へ医療支援などを続けている。これまで、感染症のマラリアの早期発見に役立つ電子顕微鏡や血球数測定値などの医療機器、ベッドシーツや毛布など様々な寄付を行ってきた。
そんな中、昨年の同RC創立50周年でバヌアツの病院関係者らを招待した際、見学に訪れた中原消防署で救急車に興味を示したという。「バヌアツ共和国には救急車が無く、エアコンのないライトバンで患者を搬送している」―。
3月を目途に準備進める
そんな実情を聞き、救急車を寄贈する案が浮上した。
エアコンやストレッチャーの他、様々な機能が付いた川崎市の高規格救急車は「きっとバヌアツの患者のために役立つはず」と、同署にも経緯を説明。市消防局からも快諾を得たという。
同RCは、12月中に市消防局から救急車を譲り受け、整備・点検などをした上で、来年3月には現地に届ける予定だという。また車両の外観は、東京大学工学部の学生と協力し、両国の国旗や病院名、RC名などが入ったデザインにする。”川崎市消防局”の文字は残したままにするという。
01年から継続し活動している川崎北RC国際奉仕委員長の松波登さんは、「川崎市の救急車が発展途上にあるバヌアツの島を走り、一人でも多くの命を救うことができると思うと嬉しい。今後も継続した支援を行い、バヌアツとの絆を一層深めていきたい」と話す。
近隣RCも協力
なお、今回の救急車の寄贈にかかる費用は、タイヤ交換等含む車両整備や輸送など約100万円という。この川崎北RCの試みに、川崎中RC、川崎中原RC、川崎高津南RC、川崎とどろきRCが協賛。同RCでは、「大変ありがたい。ぜひ今後もRCで力を合わせて社会貢献していきたい」と話していた。
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11月22日
11月15日