バス運行再開に「待った」 安全求め住民が市に訴え
綱島街道の拡幅工事で、現在迂回ルートで運行している元住吉駅前経由の市バスだが、工事終了に伴い本来のルートに戻したい市と、運行中止を求める住民の意見が平行線を辿っている。
この元住吉駅前を経由する市バス・臨港バスは、新城駅前発・蟹ヶ谷発・井田病院発・井田営業所前発の4路線。始発から午前9時台迄のみの運行で、1日50本ほどが走っている。
しかし、綱島街道の拡幅工事に伴い昨年5月から、「ブレーメン通り〜元住吉駅前〜オズ通り」のルートを、工事期間のみ迂回ルートとして「尻手黒川道路〜木月4丁目交差点〜綱島街道」の既存ルートの増便で運行している。市バスを運営する市交通局では、工事終了に伴い10月15日から本ルートで運行を再開する予定だったが、住民側から「待った」がかかり、現在も迂回ルートで運行している状況だ。
反対する住民側の主な理由は、歩行者の安全確保。ブレーメン通り、オズ通りともバスが通行するには道幅が狭く、近隣には小学校や保育園などがあり子どもたちも数多く利用することから、事故の危険性を指摘する声が多かった。
一方、市交通局では、現在の迂回ルートでは元住吉駅までの運行時間が長く、バス停から駅まで歩く距離も延びることから利便性が下がると話す。利用者からも「早く本来のルートで運行再開してほしい」との声が寄せられているという。
もし、バス路線を廃止する際には国へ申請し、利用者や地域住民の意見を聞いたうえで判断していくことになるという。同局では「ご理解いただけるよう、住民側と話し合いを重ねていきたい」としているが、住民側は「歩行者の安全を考えたら、廃止する以外ない」としており、議論は平行線のまま。解決の糸口はまだ見えていない。
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12月13日