市民団体 自転車利用の指南書発行 実践的な取組み紹介
相次ぐ自転車事故を食い止めようと市内の市民グループがこのほど、「市民のための自転車ルール教本」を発行した。今月18日には、同冊子を活用した街づくりに関する講演会も開催する。
発行したのは「持続可能な地域交通を考える会」(井坂洋士代表)。神奈川県警によると、今年市内で760件(9月9日時点)の自転車事故が発生しており、県内では横浜市に次いで多い数となっている。重大事故につながることも多く、幸区では昨年、京急川崎駅近くのJRガード下で自転車同士が正面衝突し、死亡事故となったケースもある。
こうしたことを受け、同会では、自転車利用者にルールの再確認をしてもらおうと、昨年冊子の発行を決めた。市民団体が冊子として作るのは「非常にまれなことではないか」と同会の野口浩史副代表は話す。
冊子は、A5見開きで12ページ構成。「車道の左側を走る」など、ポイントを絞って自転車の基本的なルールを解説し、守らなかった場合の危険性などについても、イラストなどを使いながら具体的に示した。また、特色として「違法駐車が自転車を危険にさらす」など車側のルールについても言及している。
野口副代表は「冊子の発行を足掛かりに今後は、講習会やリーダー研修などを行いながら自転車ルールの徹底を図っていきたい。そして自転車と自動車が車道を正しくシェアできるよう自転車専用道の整備なども提言していきたい」としている。冊子は各区の図書館などでも配布している。
18日には講演会も
自転車が安全・快適に乗れるようなやさしい街を目指し、自転車活用政策講座を9月18日(水)に川崎市産業振興会館9階で行う。時間は午後6時30分から。参加費無料。講師には街づくりに関する自転車活用政策の第一人者・小林成基さんが登壇する。申込みは、メール(【メール】20130918@sltc.jp)で。当日先着で入場も可能。
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