中原区内で自転車が絡む交通事故が急増している。中原警察署によると、今年10月26日までに発生した自転車事故は121件で、昨年同期比20件の増加。同署では、事故防止へ向け駅周辺などでの街頭活動を強化している。
今年中原区内で発生した交通事故件数は325件(10月26日現在)で、そのうち3分の1以上の121件が自転車による事故だ。昨年一年間で発生した123件を、すでに上回るペースで増加しており、中原署では注意を呼びかけている。
出勤、買い物時に多発
自転車事故の発生時間帯でみると、最も多いのは朝「午前8時から10時」で26件。続いて「午後4時から6時」が20件となっている。また、自転車の利用目的については「買い物」が最も多く32件で、「出勤」が24件と続く。年代別では、「15〜19歳」「45〜49歳」がそれぞれ14件で最も多い。
こうした状況を踏まえ同署では「利用者が増えていることもあるかもしれないが、例年よりも、朝の出勤や登校、夕方の買い物目的で自転車を利用する際の事故が増えている」と分析。これから年末を迎え慌しくなることもあり、同署では事故防止に向け、自転車利用者の多い駅前や事故が発生しやすい時間帯に警察官を配置し、注意喚起を促している。
「マナー・ルール、道交法の順守を」
事故のケースとしては、住宅地など見通しの悪い交差点での出会い頭や、歩行者との接触などが多いという。また、信号無視や無灯火、二人乗りなど危険な運転も少なくないという。
そのため中原署では、自転車の取り締まりも強化していく構え。今年、道交法違反で検挙された自転車は9月末現在で25件。踏切遮断機のくぐり抜けなど大事故に繋がりかねないケースや、悪質な運転を続け警官の指導や警告にも従わない場合などが検挙の対象になるという。
交通課の担当者は「ルールやマナーを守り、自転車も車であるという認識をしっかり持ってほしい」と呼びかけるとともに、「急いでいる時や考え事をしている時は非常に危険。まずは気持ちにゆとりをもつことが大切」と話す。
自転車盗難にも注意を
また、中原区内では自転車の盗難も増えている。10月26日現在658件で、昨年一年間の712件に迫るペース。駅周辺だけでなく、マンション内でも盗まれるケースが増えており、同署生活安全課では「駐輪場にしっかり停めることと、ダブルロックを心掛けてほしい」と話している。
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